2023年11月18日
小林慎一
恐竜の化石は語る #2
古生物学者ケネス・ラコバラは
ただ単に恐竜の化石を見つけるだけでなく
学術的に重要な発見をするためには
ある条件が必要だという。
それは、他の発掘者からなるべく遠くで発掘すること。
こうして彼は、他の発掘者がほとんど訪れていなかった
パタゴニアの南の砂漠で恐竜の腿の骨を発見する。
それは2.2mもの巨大なものだった。
2023年11月18日
古生物学者ケネス・ラコバラは
ただ単に恐竜の化石を見つけるだけでなく
学術的に重要な発見をするためには
ある条件が必要だという。
それは、他の発掘者からなるべく遠くで発掘すること。
こうして彼は、他の発掘者がほとんど訪れていなかった
パタゴニアの南の砂漠で恐竜の腿の骨を発見する。
それは2.2mもの巨大なものだった。
2023年11月18日
古生物学者ケネス・ラコバラがパタゴニアで発見した
2mを超える恐竜の腿の骨。
それ以外に145個の骨を見つけた。
発掘に4年かかった。
それらを復元してみると
全長26m、全高12.2m、体重26トン。
Tレックスの約7倍以上だ。
彼は、その恐竜をドレッドノータスと名づけた。
恐れるものは何もないという意味だ。
2023年11月18日
古生物学者ケネス・ラコバラが発見した
巨大恐竜ドレッドノータス。
首が長くて顔つきが優しい?草食だからおとなしい?
とんでもない。
アフリカ大陸で最強と言われる動物は草食のカバだ。
ドレッドノータスはその長い首を使って
何万カロリーもの餌をわずかな動きで摂取し
65トンの体を効率よく維持した。
そして、転ぶことがないようにワイドスタンスだった。
縄張りを守る時、とてつもなく凶暴だったに違いない。
2023年11月18日
古生物学者ケネス・ラコバラが発見した巨大恐竜ドレッドノータスは
河が氾濫し土に埋もれ死にいたったと考えられている。
だから、非常に完全に近い状態で見つかった。
その骨は長い長い時を経て、
土が積み重なり周辺からの圧力でどんどん固くなっていく。
そして、隕石が、地球にぶつかり、氷河期が訪れ、
恐竜が滅び、哺乳類が繁栄し、
東アフリカでは取るに足らない猿が
知恵という奇妙な能力を持ち地球上を支配しはじめる。
その猿の子孫がパタゴニアの砂漠でドレッドノータスを発掘した。
ケネスは砂漠にひとりたたずみ考えにふけった。
これがどれだけ奇跡的なことなのかと。
2023年11月18日
古生物学者ケネス・ラコバラが巨大恐竜ドレッドノータスを
発見する確率は天文学的にゼロに近い。
ある個体が化石として残るのも奇跡に近いが
地球の年齢はとてつもなく古いので
起こらないような奇跡が起こる。
6千6百万年前に隕石が地球に衝突し恐竜は滅んだ。
その隕石が衝突したこと、その日に衝突したことも奇跡だ。
恐竜が滅びなければ、哺乳類の繁栄もなかった。
たったの1万年、隕石の衝突が遅かったら
歴史は大きく変わっていたに違いない。
2023年11月18日
6千6百万年前に隕石が衝突し、恐竜は滅んだ。
それが、哺乳類の時代の幕開けとなった。
宇宙空間のほんの少しの揺らぎで、隕石は衝突しなかったかもしれない。
まったく別の日に衝突したかもしれない。
古生物学者ケネス・ラコバラが発掘した
巨大恐竜ドレッドノータスの骨は、
7千7百万年もの長い間土に埋まっていた。
ドレッドノータスを恐れ、岩の隙間に縮こまって生きていた
ネズミのような哺乳類の子孫が
知恵のある生物に進化し、その骨を発掘し、
3Dレーザースキャンを使い、その姿を復元する。
誰が、このような未来を想像しただろうか?
私たち生物の歴史は
無限にある分岐点をひとつひとつ通りながら、ここに辿りついている。
ひとつの道が選ばれることが奇跡であり、
その奇跡が無限に積み重なって今がある。
家よりも巨大な恐竜がいた時代。
自動車のような大きさのダンゴムシがいた時代。
ワシのようなトンボがいた時代。それはみな実際にあった歴史だ。
現代は、6回目の大量絶滅期を迎えている。
それは、人類の活動によって生み出されている。
恐竜は、巨大隕石が来ることを知らなかった。
どう対処していいか知らなかった。
ケネス・ラコバラは、こう講演を締めくくった。
私たちは、恐竜と違い、対策をするという未来を選ぶことができる。
それこそが人類がすべき選択なのです。
2023年11月12日
ショッキングピンクが印象的なドラゴンフルーツは、
実はサボテンの実。
果実の皮が竜のうろこのようであることから
その名がついたと言われている。
しかし他の説もある。
「ドラゴンフルーツの木」で画像検索をしてみよう。
ピンクの頭をした、
首の長いドラゴンの姿が見える。
2023年11月12日
スターフルーツは暑い地域でよく食べられる果物だ。
見た目からは想像しにくいが、
輪切りにすると断面が星のような形になる。
五稜星型をしているということで、和名は五斂子(ごれんし)。
シャクシャクとした食感で、あっさりした甘味とほのかな酸味が心地よい。
星を食べられるなんて、
子どもの頃の夢が叶ったような気分になりませんか。
2023年11月12日
ミラクルフルーツは西アフリカ原産の小さな赤い果実。
それ自体に甘みはないが、その実を食べた後に、
酸味や苦味のあるものを食べると、
劇的に甘く感じさせるという不思議な効果を持つ。
レモンはグレープフルーツのように。
無糖のヨーグルトは砂糖を入れたように。
梅干しでさえもハチミツをつけたように甘くなる。
この不思議な効果の秘密は
ミラクルフルーツに含まれるタンパク質「ミラクリン」にある。
「ミラクリン」が舌の味蕾と結合すると
酸味を感じるセンサーを一時的に欺き、酸味を甘みと錯覚させる。
何が甘くて、何が酸っぱいのか。すべて舌の感覚次第。
ミラクルフルーツは味覚の不思議さを気づかせる。
その効果もまたミラクル。
2023年11月12日
カカオは、チョコレートになるだけではない。
実は、果肉の部分はトロピカルフルーツ。
甘酸っぱくておいしいので、ジュースやアイスとしても楽しめる。
カカオの価値がひろがれば、カカオ農家が元気になる。
西アフリカのカカオ農園で働く子供たちが、
学校へ行けるようになるかもしれない。
そう。カカオは、子供たちの未来にもなれるのだ。