2023年04月08日
佐藤理人
忠犬ハチ公 「待ち人きたらず」
1925年5月21日。
秋田犬のハチはいつも通り渋谷駅へ、
主人の東京大学農学部教授、
上野英三郎博士を迎えに行った。
しかしその日、博士はいつまで経っても、
改札口に現れなかった。
大学での講義中、脳溢血で倒れ、
帰らぬ人となっていたのだ。
それから3日間、
ハチは何も口にしなかった。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月08日
1925年5月21日。
秋田犬のハチはいつも通り渋谷駅へ、
主人の東京大学農学部教授、
上野英三郎博士を迎えに行った。
しかしその日、博士はいつまで経っても、
改札口に現れなかった。
大学での講義中、脳溢血で倒れ、
帰らぬ人となっていたのだ。
それから3日間、
ハチは何も口にしなかった。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月08日
飼い主の上野英三郎博士を失ってから、
ハチは親戚や知り合いの家を転々とした。
しかしいつも渋谷駅に戻ってきてしまう。
白かった体は汚れ、
野良犬と間違われて虐められたり、
野犬狩りで捕まったりした。
それでもハチは博士の帰宅時間に合わせて、
渋谷駅へ向かい、帰らぬ主人を待ち続けた。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月08日
ハチの飼い主・上野博士の死から
7年経った1932年。
日本犬保存会初代会長・斉藤弘吉は、
ハチの健気な姿に胸をうたれ、新聞に寄稿する。
「いとしや老犬物語」
一躍有名になったハチは
「ハチ公」と呼ばれ可愛がられた。
渋谷駅の職員が面倒を見るほか、映画にゲストで出演し、
生前にも関わらず銅像が建てられた。
銅像は太平洋戦争時の金属不足で回収されてしまい、
現在の渋谷駅にあるのは再建された2代目である。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月08日
1935年3月8日の早朝、渋谷の路上で、
ハチが亡くなっているのが発見された。
心臓と肝臓には大量のフィラリアが寄生し、
胃からは焼き鳥の串が数本見つかった。
さらに心臓と肺は癌におかされていた。
その後、遺体は青山霊園にある、
博士の墓の隣に葬られた。
10年欠かさず渋谷駅に通い、
主人の姿と匂いを求め続けたハチ。
その直向きな姿は剥製となって、
現在も国立科学博物館に飾られている。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月08日
2009年、ハリウッドでハチの話が映画化された。
HACHI 約束の犬
1987年の日本映画「ハチ公物語」のリメイクである。
舞台を渋谷から、アメリカ・ロードアイランド州、
ベッドリッジに移した本作の主役はリチャード・ギア。
大の愛犬家の彼は脚本を読んで、
こんな素晴らしい話が
今までアメリカで映画化されなかったのが
信じられない
と涙した。
映画が公開されると、
世界中で号泣する観客が続出した。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月08日
帰らぬ主人を何年も待ち続けるハチ。
戦争に突き進む空気の中、その美談は、
当時の社会から熱狂的に迎えられた。
その人気に目をつけたのが文部省だ。
子どもたちに国家への忠誠心を植え付ける、
格好のチャンスと考えたのだ。
1935年、ハチは小学校の教科書に、
「オンヲ忘レルナ」という題名で紹介される。
ハチから飼い主・上野博士への無垢の愛情は、
国への献身と自己犠牲の精神にすり替えられた。
物語を軍国主義に利用する為政者たちに、
ハチを世に知らしめた生みの親、
日本犬保存会初代会長・斉藤弘吉は異を唱えた。
恩に報いる気持ちなどハチにはなかった。
あったのは、自分を可愛がってくれた主人への、
混じり気のない無条件の絶対的愛情だけだ。
ハチはただ大好きな博士に飛びつき、
自分の顔を思いきり押しつけて、
尻尾を振りたかったのである。
2015年3月8日、ハチの命日。
博士が勤務した東京大学農学部キャンパスに、
再会を喜ぶハチと博士の像が建てられた。
もう一度、博士に会いたい。
ハチの夢が90年ぶりに叶えられた瞬間だった。
今日、4月8日は忠犬ハチ公の日。
2023年04月02日
今日生まれた人は、昨日生まれた人と学年が変わる。
そんな不思議な、4月2日。
昨日までに生まれた人は、「早生まれ」。
誕生日が来るのが遅いのに、「早生まれ」。
なぜだろう。
それは、数え年の文化の名残り。
同じ年の生まれなのに、
先に小学生になる子どもたちを、
「はやあがり」と呼んだから。
2023年04月02日
今日生まれた人は、昨日生まれた人と学年が変わる。
そんな不思議な、4月2日。
この一日違いにはどんな理由があるのだろう。
実は年齢が変わるのは、
法律上、誕生日の前日が終わる瞬間。
そして小学校に入学条件は、
4月1日が始まったときに、満6歳であること。
つまり4月1日生まれの子供たちは
3月31日の夜中の12時には6歳になり
学齢に達したと認められるのだ。
2023年04月02日
今日生まれた人は、昨日生まれた人と学年が変わる。
そんな不思議な、4月2日。
誕生日といえば、バースデーケーキ。
ショートケーキやチョコレートケーキ、
フルーツタルトや、アイスケーキ。
ケーキの種類を挙げたらキリがないが、
共通するのは、ローソクを挿すことではないだろうか。
なぜローソクを挿すのか。
その由来は、古代ギリシャ時代までさかのぼる。
月の女神・アルテミスの誕生を祝うための儀式があった。
祭壇に供えるのは、月の形を模したハニーケーキ。
そこに、火のついた細長いローソクを挿し、
「輝く月の光」を表現していたという。
昨日までに生まれた子、
今日から先に生まれる子、
そのすべてに、月の女神が微笑むように。
2023年04月02日
今日生まれた人は、昨日生まれた人と学年が変わる。
そんな不思議な、4月2日。
誕生日といえば、プレゼント。
今年は何をもらえるか、ついワクワクしてしまうが、
海外では、誕生日の主役本人が、
友人たちをもてなすのが一般的。
誕生日が近づくと、憂鬱になる人もいるらしい。