2023年03月05日
佐藤延夫
春の色 「萌黄色」
春先に萌えいづる若葉。
または木々の新芽をイメージする色。
それを萌黄色と呼ぶ。
古くは枕草子や源氏物語にも登場する萌黄色。
貴族の装束だけでなく武家の鎧など、
若者向けの色として愛された。
鎌倉時代の軍記物、平家物語では、
萌黄色の着物をまとった那須与一が描かれている。
春らしい装いで、街に出たくなる。
2023年03月05日
春先に萌えいづる若葉。
または木々の新芽をイメージする色。
それを萌黄色と呼ぶ。
古くは枕草子や源氏物語にも登場する萌黄色。
貴族の装束だけでなく武家の鎧など、
若者向けの色として愛された。
鎌倉時代の軍記物、平家物語では、
萌黄色の着物をまとった那須与一が描かれている。
春らしい装いで、街に出たくなる。
2023年03月05日
紅花の赤だけで染めた色を唐紅と呼ぶ。
天皇の許可がなければ着られない色とされた。
一反の絹を染めるのに
およそ6kgの紅花が必要だったからだ。
誰にでも許されていたのは
紅花を10分の1の600gに減らして
2反の絹を染めた一斤染だ。
これよりも薄い紅花染なら、
身分を問わず誰でも着ることができた。
一斤染は位の低い武官などが着用し、
彼らの象徴的な色になったとも言われている。
春を呼ぶ淡いピンクである。
2023年03月05日
梅や桜が終わったあとには山吹が咲く。
その輝くばかりの黄色は
古くから人々に親しまれてきた。
山吹はもともと
山の中で枝が風に揺れる様子から、
「山振」。
それが転じて「山吹」になったと言われている。
木々に埋もれていてもひときわ目立つ色なのだ。
八重山吹の咲き乱れたる盛りに、露のかかれる夕映えぞ、
ふと思ひ出でらるる
これは源氏物語の一節。
玉鬘の美しさはを山吹にたとえている。
2023年03月05日
唐に渡った空海が日本に持ち帰った牡丹の花は
その豪華さで平安貴族を魅了した。
しかし、赤紫の牡丹色が
色の名前として定着したのは明治時代になってから。
台の前に植ゑられたりける牡丹などのをかしきこと
枕草子にも牡丹の色は書かれていない。
2023年03月04日
モチベーション3.0。
これは、作家ダニエル・ピンクのベストセラーの題名だ。
モチベーション1.0は生理的動機付けで、
「お腹が減ったからご飯を食べる」という生き残るためのもの。
モチベーション2.0は外的な動機付けで、
産業革命から始まった。
石炭をトロッコに積むような単純作業の場合、
頑張った分報酬が上がり、サボると下がる。
そうすることで人はより頑張るようになる。
この「アメとムチ」の考え方は多くの企業が取り入れている。
しかし現代では時代遅れ。
そう、ダニエルは主張する。
そこでモチベーション3.0の出番だ。
2023年03月04日
「キャンドル問題」という認知力テストがある。
ロウソクと画鋲とマッチがテーブルに置いてある。
ロウをたらさないようにロウソクを壁につけなさい。
画鋲をロウソクに刺しても、
ロウを壁につけても、うまくいかない。
正解は、画鋲の入っている箱を画鋲で壁に止め、
その上にロウソクを置くというもの。
報酬を与えると、答えにいたる時間が遅くなることが
実験で分かっている。
外的な動機が発想の邪魔をするのだ。
2023年03月04日
モチベーション3.0の作家ダニエル・ピンクは、
長年動機付けの科学に注目してきた。
ビジネスの世界では、もっぱら、
アメとムチという外的な動機付けに頼っている。
ボーナス、コミッション、インセンティブ・・・
しかし、左脳的なルーティンワークが次々に自動化し
右脳的な創造性が必要な仕事が増えている現代では
むしろ害にすらなる、
彼はそう主張する。
2023年03月04日
さまざまなテレビゲームの成果に報酬を払う。
そんな実験を行ったのは、経済学者ダン・アエリーだ。
機械的にできるゲームでは、報酬が大きいほど成果が高く、
創造性が必要なゲームでは、報酬が大きいほど成果が低い
という結果になった。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスは
企業の51の事例を研究し
報酬は成果に対してマイナスに影響すると結論づけた。
これからのビジネスに重要なアプローチとして、
ダニエル・ピンクはモチベーション3.0を提唱している。
2023年03月04日
アメで誘惑し、ムチで脅す。
古い成果主義を、もうやめるべきだと
作家ダニエル・ピンクは主張する。
オーストラリアのアルチザンというソフトウェアの会社では
社員が通常の業務以外の仕事をするイベントを定期的に開催している。
Googleの「20%の時間」も有名だ。
仕事時間の20%を普段の仕事と違うことに使うことができる。
どちらの会社も革新的なサービスが、
この時間から生まれている。
それらは内的な動機、ダニエルの提唱する、
モチベーション3.0によるアプローチだ。
2023年03月04日
ダニエル・ピンクの提唱するモチベーション3.0。
重要だからやる。好きだからやる。面白いからやる。
内側からあふれるモチベーションによって
人は想像力を発揮することができる。
19世紀のビシネスの現場では
マネジメントとは部下を服従させることだった。
だから、アメとムチが必要だった。
しかし、現代では、
自分自身のためにやりたくなるという
内側から意欲を引き出すマネジメントが必要なのだ。