2023年01月28日

執筆者田中真輝

Photo by Colynary Media on Unsplash

創造的な逸脱  『逸脱のジレンマ』

逸脱すれば、世界が拓ける。

野球の試合中。

監督が選手にバントを命じる。

しかしこの選手は指示に従わず、

なんとホームランを打ってしまう。

結果として試合には勝利したが、

さて、監督はこの逸脱をどう評価すべきか。

逸脱を前向きな力にするには、

それを取り巻く周囲の力も必要なのだ。

2023年01月28日

執筆者田中真輝

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創造的な逸脱  『ルートからの逸脱』

逸脱すれば、世界が拓ける。

目的地への道を逸れて、

他のことに時間を費やす。

そんな「道草」は、どちらかというと

ネガティブな言葉。

しかし今、時代の光に照らしてみると、

どこか眩しく見えるのは、なぜだろうか。

ときに目的地のことは忘れて、

今に心を宿してみるのも、

いいかもしれない。

2023年01月28日

執筆者田中真輝

Photo by htomari

創造的な逸脱  『プログラムからの逸脱』

逸脱すれば、世界が拓ける。

「裏技」という言葉が

世の中を席巻した時代がある。

それは、ファミリーコンピューター全盛期。

16bitの世界に残された、いわゆる「バグ」を

逆手に取るような遊び方が、次々に見いだされた。

勝ち負けとは関係なくても、

世界のルールからの逸脱はいつも、

密やかな興奮を連れてきた。

2023年01月28日

執筆者澁江俊一

Photo by Bong Grit

創造的な逸脱  『制約からの逸脱』

逸脱すれば、世界が拓ける。

いれものがない両手でうける

シャツ雑草にぶっかけておく

まっすぐな道でさみしい

これらはすべて俳句である。

明治末期に生まれた自由律俳句。
五七五という制約から自由になって
それでもなお俳句だといえる言葉を探す時、
人はこんな言葉に、たどりつくのだ。

2023年01月28日

執筆者澁江俊一

創造的な逸脱  『お手本からの逸脱』

逸脱すれば、世界が拓ける。

マサカリや、トルネード。

誰もが驚くピッチングフォームで
次々と三振を奪うエースたちがいた。

人間の体には
理に適った動きがある、
という指導者のお手本を信じたら
あのフォームには絶対にならない。

アドバイスに耳を傾けず
根拠のない否定と戦いながら
自分の体と終わりのない対話を重ねて
自己責任で創り上げたピッチングフォーム。

勝とうが、負けようが、
その姿はいつまでも美しい。

2023年01月28日

執筆者澁江俊一

創造的な逸脱  『権力からの逸脱』

逸脱すれば、世界が拓ける。

身分に関係なく、農民や百姓であっても
茶碗一つで参加できるという
前代未聞の大茶会
「北野大茶湯(きたのおおちゃのゆ)」。

当時権力の絶頂だった豊臣秀吉が
自ら茶を振る舞う場に、誰でも参加できるという
前例のない一大イベントだった。

しかし10日間行われる予定が
わずか1日で終了。
その理由は諸説あり、今も明らかになっていない。
参加者は800名ほどと言われている。
多いと見るか?少ないと見るか?

この日、秀吉に次ぐNo.2の座で
人々に茶を振る舞い続けたのは千利休。
一見すると秀吉の権力自慢の場でありながら
身分を超えて誰もが平等に茶を楽しめる
利休の理想がそこにあった。

権力から、茶を解き放つ。

のちに伝説となる「北野大茶湯」を
秀吉以上にしたたかに利用したのは
利休だったのかもしれない。

2023年01月22日

執筆者波多野三代

カレーの日 カレーが給食にやってきた

戦争が終わり、
カレーが給食にやってきた。

第二次世界大戦後、食糧事情が悪かった1948年。
友好国だったインドは日本にたくさんのスパイスを送ってくれた。
カレー業界関係者の尽力もあり、
カレーは学校給食に採用されることとなった。

当時の給食のカレーは脱脂粉乳を多く使い、
少し白みがかった異国の味。
子どもたちの栄養源は、
やがて一般家庭にも広がっていった。

〜今日はカレーの日〜

2023年01月22日

執筆者波多野三代

Photo by M338

カレーの日 スプーンが食卓にやってきた

今では当たり前のように食卓にあるスプーン。
一般家庭に広まったのは、カレーのおかげ。

昭和20年。当時のカレーは作るのに手間がかかるものだった。
そこで名古屋のオリエンタルは、
簡単に作れるカレールウ、即席カレーを発明した。
これで家庭でももっとカレーを食べてくれる?

足りないピースはあと1つ。
トロトロのカレーと、ライスを一緒にすくえるスプーンだ。
そこで即席カレーと一緒にスプーンをつけ、
売り出されることとなる。

かくしてスプーンはカレーの味とともに、
日本全国の家庭に広がっていった。

〜今日はカレーの日〜

2023年01月22日

執筆者波多野三代

Photo by Alessandro Grussu

カレーの日 西洋野菜入りカレーがやってきた

じゃがいも、玉ねぎ、にんじん。
今や定番となった西洋野菜を、
カレーに入れたのはクラーク博士だ。

日本の若者に米国式農業を教えるため
札幌農学校にやってきたクラーク博士は、
生徒たちの栄養状態の悪さに目を見張った。

栄養改善のためには西洋料理を食べてもらう必要がある。
そこで学生寮規則にこんな言葉を盛り込んだという。
「生徒は、米飯を食すべからず。
但し、ライスカレイはこの限りにあらず。」

当時日本では珍しかった西洋野菜だが、
北海道の気候は、クラーク博士の故郷、
マサチューセッツ州によく似ており
じゃがいも、玉ねぎ、にんじんがよく育った。

学校で育てた野菜はカレーの具となり
やがて現在のカレーの元祖として
日本全国に広がっていった。

〜今日はカレーの日〜

2023年01月22日

執筆者波多野三代

Photo by Jane Embury

カレーの日 南極の金曜にカレーがやってきた

南極では、金曜にカレーを食べる習慣がある。

南極観測船「しらせ」
そして昭和基地。
どちらも必ず、金曜のランチはカレー。

その理由は、長く、変化に乏しい環境の中で
失われがちな曜日感覚を保つため。

スパイスたっぷりのカレーライスは
体を温めるだけでなく、
1週間に刺激を与えるカレンダーでもある。

〜今日はカレーの日〜