写真① こんな椅子でみんな寝ています
第二章「カンヌまで」
さて、カンヌへ入るには日本からニースへの直行便はほとんどないので、
パリ、フランクフルト、チューリッヒ、アムステルダムなど、
たいがいどこかの空港を経由することになります。
僕が選んだのは、エミレーツ航空のドバイ経由便。
なぜならいちばん安かったから。
そう、お金と時間を秤にかけりゃ、お金が重たい庶民の渡世。
しかしこれが・・・、キツかった!
所要時間は約22時間。
○成田ードバイ 10時間半
○ドバイでのトランジット 5時間半
○ドバイーニース 6時間半
ドバイまでは淡々と機内生活ができましたが、
早朝のトランジット到着で空港の外に出る気にも
なれず、ずっと椅子で寝ていました。
トランジットの多い空港なので、
寝そべる事ができる椅子がいっぱい置かれており、
ずらっとみんな健康ランドの仮眠室のように眠っています。
それは異なる人種、国の人々が「同じ屋根の下」で眠る、
感動的な光景・・・のわけはなく、
ざわざわ騒がしくて疲れがかえってたまる一方だったりしました。
最悪だったのが、ニースまでの便で隣あわせた
アラブ系の男性が狭い座席スペースを浸食&圧迫してきて、
さらに前の座席に親子がこれまたガンガンリクライニングしてきて、
「早く降ろしてくれ」状態に陥りました。
しかも、機内システムがオンデマンドはない上に、
自分のモニターが故障していて映画が楽しめませんでした。
機内食の時間、ヒンズー教の人は一般とは違う時間帯と
メニューが供されるシステムになっています。
その浸食アラブ人は美味しそうにそれを食べていました。
・・・僕の肘掛けを奪い取って。
「汝のナントカを愛せ」そう、何度つぶやいたことか。
写真② ニース空港。暑い
そしてようやく、サマータイムで日本と−7時間の、
フランス・ニースに到着です。
この時期、夏の日差しきらめくニース空港にいる人の大部分は、
ライオンズ参加と思っていいでしょう。
僕はこの空港で約50,000円を両替し、
結果、それで期間中こと足りました。
カンヌではたいがいカードで買い物ができるし、
会場登録費もカードで払えます。
ニースからカンヌまではシャトル便が約1,600円で出ています。
もっと時間がかかるけど安い公営バスも走っているようでしたが、
スーツケースがあるのでシャトル便を選択。
バスに揺られること約40分。
ふと気づくとあの浸食アラブ人も同じバスに乗っています。
よく寝ただけあって、元気そうです。
バスは街の中心部に到着。
へとへとになりながら、ついに庶民は、
二度目のカンヌの地を踏んだのでした。(つづく)
写真③ カンヌですよ!