炒りコンニャク

konnyaku

コンニャクを炒って醤油をジュッとかけまわしただけのものです。
とても簡単ですが、いくつかのルールがあります。

まず、コンニャクは手でちぎること。
手でちぎると断面がギザギザするので味がしみやすいのです。
油は胡麻油が香ばしくていいと思います。

親指の先くらいにちぎったコンニャクを胡麻油で炒めます。
フライパンじゃないです、厚手の鍋を使ってください。
フライパンだと炒めものになってしまいそうです。

私はアルミの鍋を使っています。
おでんで半分使ったコンニャクの残りでこれをつくるときは
直径15センチくらいのアルミのやっとこ鍋を使います。
1枚のときは15センチでもいいし、21センチでもいい、
そのとき空いている鍋を使います。
鍋の厚みはどうだろう、3ミリくらいはあるのかなあ。
「やっとこ鍋」ですから取っ手がありません。
「やっとこ」で鍋の縁を挟んで扱います。

さて、鍋を火にかけて胡麻油を熱します。
このときの胡麻油は、炒め物の油ではなく調味料という考えです。
コンニャクが油でテカるほど入れるのは言語道断です。
あくまでもケチケチでお願いしますね。
さあ、コンニャクを入れます。
じゅうぅぅぅぅぅ〜〜、じゃあぁぁぁあああ〜〜!!!
すごい音がしますよ。煙も立ちます。煙というより水蒸気と思いますが。
下茹でしてあろうと下茹でをサボろうと、
じゅうじゅうじゃあじゃあはそんなに変わりませんね。
めげずに鍋をゆすり、ざっと箸で混ぜます。
まぜるのはときどきでいいですよ。
コンニャクに火傷させるのが目的なので、
しばらく鍋底にひっついてじっとしていてもらいます。
じゅううぅぅぅぅぅうう〜〜、じゃあぁぁぁぁぁああああ〜〜っ
もお〜〜っ、うるさいぞ、コンニャク野郎。
下茹でしてあるんですけどね。しかも、
「下茹では水から茹でると水分の抜けが多く歯触りが良くなる」って
どこかに書いてあったと思うけど、水から茹でてもこれですからね。

じゅうじゅうじゃあじゃあを我慢していると
コンニャクはさらに水分が抜けて小さくなります。
その頃には表面に火傷もしているのではないでしょうか。
そうなると、なぜかあの賑やかだったじゅうじゅうじゃあじゃあも
少し静かになっています。
よし、ここだ。醤油を差します。
じゅぅぅぅぅうううううっ…またかよ。
醤油を差したら、鍋をゆすってちょいと混ぜてやって、
最後に何かピリッとしたものを振りたいですね。
黒胡椒、山椒、一味、七味、チャイニーズペッパー、
何でもいいですから振ってください。
実にやかましかった炒りコンニャクの完成です。

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