ある日、ご近所の玄関に5匹の猫が陣取り
玄関をじっと見つめていた。
なかにはドアをひっかく猫もいた。
たいへんたいへん、みんな閉め出されているのね…と思った。
散歩する猫は帰ってくるとドアの前に座って待つのだが
鈍い飼い主にはなかなか気づいてもらえない。
ピンポーン
チャイムを鳴らした。
その家の住人が窓から顔を出した。
「猫が待ってます」と教えた。
やがてドアが開き、餌皿を持ったおばさんが出てきた。
この猫はみんな外猫で
一日に一度、午後3時に餌をあげているそうだった。
閉め出されたのではなく、ご飯の催促をしていたのだ。
携帯で時間を見ると午後3時をちょっとまわったところだった。
猫の腹時計は正確だ。
しかも、全員が餌に気を取られていたので
カメラを向けても誰も気にしなかった(玉子)