私の脚本術①「古沢良太」
映画は現実を変えない。
でも観た人の何かは変えられる。
脚本家古沢良太はその手応えを
映画「ALWAYS 三丁目の夕日」でつかんだ。
それ以来彼は常に、
これで世の中変えてやる
と原稿用紙に向かう。
彼はまずスタッフの想いを変える。
どんな理不尽な直しも喜んで受け入れる。
制約が増えるほど脳みその使ってない部分が、
もっと面白くしてやる
と燃えるのだそうだ。
作った人が納得できない作品に、
世の中が納得するはずがない。
スタッフが「自分の映画」だと思えて初めて、
観た人が「自分の映画」だと思ってくれる。
一人でも多くの人を前向きにすることで、
日本映画はまた一歩先に進める。
彼はそう信じている。