2015 年 2 月 7 日 のアーカイブ

大友美有紀 15年2月7日放送

150207-01

「今夜は木星見物」イオ

2015年2月7日、今夜は木星が衝(しょう)となります。
衝とは外惑星が地球を挟んで太陽と正反対の位置に来ること。
晴れている場所では、一晩中、肉眼でもはっきり見ることができます。
天体望遠鏡があればガリレオ衛星も見えるかもしれません。

木星はジュピター。ギリシャ神話のゼウスの英語名。
1610年にガリレオ・ガリレイが発見した4つの衛星には、
ゼウスの愛人の名が付けられています。
一番内側を公転しているのは、イオ。
ゼウスの妻ヘラに使える女神官でした。
イオに夢中になったゼウスは、雲に姿を変え、
彼女と愛を交わします。
そして、ヘラの嫉妬を恐れてイオを白い牡牛に
変えてしまいます。

神話ではイオはヘラに追われ最後はエジプトに逃げのびます。
宇宙では、ゼウスの一番近くで回っているのです。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-02

「今夜は木星見物」エウロパ

今夜、東南東の空、月の右斜め上あたり、
ひときわ明るく輝く木星がよく見えることでしょう。
ガリレオが発見した木星の4つの大きな衛星には、
ギリシャ神話の大神ゼウスの、愛人の名がつけられています。

ガリレオ衛星のうち二番目に内側を
公転しているのが、エウロパ。
ある時、天から地上を見ていたゼウスは、
海辺で遊ぶフェニキア王の娘、エウロパに
ひと目惚れをしてしまいます。
ゼウスは白いうつくしい牡牛の姿で地上に
降り立ち、エウロパに近づきます。
面白がったエウロパが背にまたがると
牡牛は風のように海を渡り
クレタ島までやってきてしまいます。
そしてゼウスの姿に戻り、おまえは世界一の幸せ者だよ、
永遠に名を残すことになるよ、とエウロパを口説き、
愛を交わし、3人の男の子をもうけました。

エウロパはヨーロッパの語源。
ゼウスの言葉どおりに名を残したのでした。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-03

「今夜は木星が」ガニメデ

1610年にガリレオ・ガリレイが発見した木星の4つの衛星。
イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト。
すべてギリシャ神話に登場するゼウスの愛人の名です。

ガニメデはトロイアの王子、たいへんな美少年でした。
美貌に虜になったゼウスは鷲に姿を変え、
天の国へガニメデをさらってきてしまいます。
そして神の宴席で自分の盃に酒を注ぐ役目につかせます。
この役目は大変名誉なものでした。
本来は娘のヘベの役目だったため、
ゼウスの妻、ヘラは激怒してガニメデを殺そうとします。
愛する少年の命を救うため、ゼウスはガニメデを星に変えました。
水瓶を持った少年の姿が天に輝くことになったのです。

ガニメデは、水瓶座の星として酒を注ぎ
木星の衛星として、今でもゼウスのそばにいるのです。

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大友美有紀 15年2月7日放送

150207-04

「今夜は木星が」カリスト

今夜は木星が、地球を挟んで太陽の正反対の位置に来る夜です。
晴れた場所ならば、一晩中、肉眼でもよく見えるでしょう。
木星はジュピター。ギリシャ神話の大神ゼウスの英語名。
ガリレオが発見した木星の4つの大きな衛星には
すべてゼウスの愛人の名がつけられています。

4つの衛星の中で最も外側を回っているのが、カリスト。
最も美しい女、という意味で、ゼウスに愛された妖精でした。
カリストはゼウスの子、アルカスという男の子を産みます。
ゼウスの妻、ヘラはそのことに気づき、
カリストを熊に変えてしまいます。
森で暮らしていたカリストは、ある日、
立派に成長したアルカスに出会います。
懐かしさのあまり息子に駆け寄ると、
母とは知らず、アルカスは熊に弓を向けます。
それを見たゼウスは、不憫に思い、息子をこぐまに変え、
母子ともども空にほおりあげて、星座にしました。
それがおおぐま座とこぐま座になりました。

ヘラの嫉妬にもひるむことなく
たくさん恋をし、たくさん子をなしたゼウス。
その名にちなんだ木星には、
63の衛星が確認されています。

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