大友美有紀 15年3月7日放送
hichako
「プラントハンター西畠清順」桜の開花
たとえば、デパートのディスプレイなどで、桜の季節よりも前に
桜の花が咲いているのを見たこと、ありませんか。
プラントハンター西畠清順が五代目を務める
植物卸問屋「花宇」には、開花調整という技術がある。
桜の枝を温室にいれ、温かい環境をつくって、
桜に季節を誤解させ咲かせるのだ。
そうして注文の時期に桜を咲かせる。
簡単なようだが調整中の水ひとつにも細心の注意をはらっている。
花宇が開花調整に使う桜の供給源になっている村がある。
長野の筑北村。西畠の祖父が村の人と意気投合して、桜づくりが始まった。
以来50年近く苗から育ててもらっている。
あるとき西畠は、最初に桜を植えた人、西澤寿雄さんの書を見た。
その花を愛し、その根を思う。
人に支えられてこそできる仕事、おごらずに謙虚にしなければならない。
西畠は、そう教えられた。