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Spring has come! 菅原道真の春
東風(こち)吹かば 匂ひおこせよ
梅の花 主なしとて 春な忘れそ
主人がいなくなっても、春を忘れるな。
大宰府に流されることになった菅原道真は、
庭先の梅を眺めながらこの歌を詠んだ。
春風を待って花を咲かせる梅は、
かつて「風待草」とも「春告草」とも呼ばれていた。
古代の日本人にとって、
春を告げる花といえば桜よりも梅だったのだ。
道真に愛情をかけられた梅は主人を慕い、
九州まで飛んでいったという飛梅(とびうめ)伝説がある。
いまも大宰府天満宮にある飛梅は、
白い八重の花で春の到来を知らせてくれる。
境内にある6千本の梅の中で
最も早くほころぶのだそうだ。
千年前の約束を、梅はまだ忘れていない。
今年の開花は、昨年より半月ほど早かったそうだ。
また、新しい春がきた。