佐藤理人 15年6月27日放送
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ドラえもんの作り方②「少年の心」
子どものリアルな姿を描く。
それは漫画家にとって最も難しいことのひとつ。
目線の高さに気づかず、
つい子どもの姿をした大人を描いてしまう。
しかし「ドラえもん」の作者、
藤子・F・不二雄はそんな悩みとは無縁だった。
彼は執筆の合間を縫って、
三人の子どもたちにたくさんの本を読んであげた。
トムソーヤの冒険。ファーブル昆虫記。
子どもの目線で共に驚き、ワクワクすることで、
自分もまた一人の子どもに還ることができた。
彼のタイムマシンは引き出しの中ではなく、
本棚にあった。