伊藤健一郎 15年10月24日放送
国連の日(緒方貞子)
戦後70年となる2015年。EUへ向かう5隻の船が、地中海に沈んだ。
乗船していたのは、2000人に及ぶ難民。うち1200人が犠牲となった。
緒方貞子。UNHCRで、難民保護に尽力した彼女は、
第8代国連難民高等弁務官としての活動を終えるとき、こんなスピーチをした。
家を追われ、最も貧しい境遇にある人々を守らんとするみなさまの献身に尊厳を。
難民に寄り添い、前線で人道支援に従事する者たちに尊厳を。
そして誰よりも、難民に尊厳を。
今なお続く紛争で、難民は増加の一途をたどり、全世界で6000万人を数える。
わずかな判断の誤りで多くの人命を失う、難民保護。
その第一線に立ち続ける、緒方は言う。
熱い心と、冷たい頭を持て。
国際連合が発足して70年。
今日は国連デー