「小林一三」 小使いさん
阪急電鉄の創業者、小林一三(いちぞう)。
本日、一月三日が誕生日。
生家は、甲州、韮崎の裕福な問屋。
町の有力者の坊ちゃんだ。
高等科の時、学校に
妙な小間使いがいた。
授業中、突然教室に入ってきて、
一席もの申すのだ。
そんな調子だから、
小間使いはクビになることになった。
一三は、確かに小間使いも悪いが、
知っておきながら止めなかった学校も悪いと
憤然とした。
同級のみんなに意見を述べると、
一同異議がない。
家に帰って父親にもこの議論を持ちかけて、
小間使いの命を一度は救ってやってくれるよう嘆願した。
とにかくそれで小間使いのクビはなくなった。
根回しし、有力者に頼む。
一三は青年の時からビジネスの基本を
知っていたようだ。