波多野三代 16年6月19日放送
南極に行った猫 三毛猫のタケシ
1956年11月6日。
南極観測船「宗谷」が出発する2日前に
動物愛護団体の女性達が1匹の子猫を連れてきた。
「オスの三毛猫は航海に縁起がいいんです。」
3万匹に1匹しか生まれないというオスの三毛猫は、
江戸時代は航海安全を願って高価で取引されたとも言われる。
かくしてこの猫「タケシ」は南極観測船「宗谷」に乗り込み、
越冬隊のたっての願いで昭和基地に残ることとなる。
しかし、縁起物の三毛猫を下ろした宗谷は、
その帰り道、氷に阻まれて身動きが取れなくなった。