熊埜御堂由香 16年6月26日放送
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童謡のはなし 野口雨情と詩のモデル
童謡界3大詩人といわれた、作詞家の野口雨情。
彼が手がけた、「赤い靴」は、
詩作のモデルになった実在の少女が
作者が亡くなったあとに、新聞の投書から見つかり話題を呼んだ。
そして雨情の代表作である「しゃぼん玉」も
彼自身の、生後1週間で亡くなった
長女への想いを歌っているという説があり、
たしかに、そういわれると、そう聞こえてくる歌詞でもある。
シャボン玉 飛んだ
屋根まで飛んだ
屋根まで飛んで
こはれて消えた
生まれてすぐに
こはれて消えた。
しかし雨情の息子の野口存彌(のぐちのぶや)さんは
長女が亡くなった時期と歌の発表の時期を照らし合わせて、
その説を否定している。
真相はもう亡くなっている本人にしかかわらないのだが、
生前、雨情はこんな言葉を残している。
詩というものは、それを書いた人の名前は忘れられ、
その詩だけが残ったとき、
初めてほんとうのものになる。