石橋涼子 17年3月26日放送
風の話 マーガレット・ミッチェルの風
「風と共に去りぬ」は、南北戦争時代のアメリカを舞台に
激動の人生を歩んだスカーレット・オハラの物語だ。
当初、出版社が想定していたタイトルは違うものだったという。
作者のマーガレット・ミッチェルは、
「風と共に去りぬ」が良いと思う理由をこう書き送った。
去年の雪のように消え去った時代、
戦争という風に吹かれて滅び去ったもの、
風に立ち向かうのではなく、
風と共に去った人々を象徴できると思うのです。
作者自身がモデルと言われている主人公は、
時代の風に翻弄されながら、
それでも明日に向かって生きることを、自ら選んだ。
どの時代も風は吹いているけれど、常に立ち向かわなくてもいい。
吹き飛ばされても、立ち上がればいいのだから。