茂木彩海 18年11月25日放送
Photo by Sailko
靴のはなし オードリー
ブランドに詳しくない人でも一度は耳にしたことがあるであろう
「サルヴァトーレ フェラガモ」。
その歴史は1927年と古く、フェラガモがわずか11歳の時に靴屋を開業。
その後24歳で自身の店舗をもつようになってからは、
解剖学を学び、足に触れただけで客の体調がわかったと言われている。
デザイン性と機能性を併せ持つフェラガモの靴は
当時の映画スターから注目を集め、
マリリン・モンローやソフィア・ローレンなど名だたる女優から支持を受けた。
なかでもオードリー・ヘップバーンは
生涯フェラガモがつくった靴しか履かなかったと言われているほどの大ファン。
そんな彼女に答えるように、フェラガモも彼女のための靴をつくっている。
靴の名前は「オードリー」。
細身のストラップが付いたフラットのバレエシューズは
動きやすくシンプルなのに、どこか上品。
ブレない芯を持ちながら、しなやかに生きる彼女の名前に
フェラガモは彼の靴づくりにおける美学を込めたのだろう。