Blue-MauMau
世界とハンバーガー
アメリカから世界に広まったハンバーガーは
グローバル経済の象徴であり、豊かさの指標でもあった。
たとえば経済専門誌『エコノミスト』によって
考案された「ビッグマック指数」は、
ある国の国内通貨価値を知るための
指標として利用されている。
もうひとつ変わったところでは、
トーマス・フリードマンが提唱した
「黄金のM型アーチ理論」というものがある。
ある国の経済が発展して、
マクドナルドのチェーン展開を
支えられるくらい中流階級が増えると、
もはやその国の国民は戦争をしたがらなくなる、という主張だ。
確かにフリードマンがこの理論を思いついたとき、
マクドナルドのある国同士が
戦争を行った例はひとつもなかった。
しかし後にコソボ紛争などが起こり、この理論は破綻する。
「国が豊かになれば戦争はなくなる」と言えるほど
世界は単純なものではなかったのだ。
ハンバーガーがすべての国を笑顔にする日は、
もうすこし先になりそうだ。