仲澤南 19年12月14日放送


cyawan
タワーのはなし 東京タワー

日本のシンボルのひとつ、東京タワー。
333mのそのタワーは、
完成した当時、世界一の高さを誇っていた。

高さもさることながら、
絶賛されたのはその美しさだ。
設計を担当したのは、内藤多仲(ないとう・たちゅう)。
しかし内藤は、東京タワーの設計にあたって
美しくするための作為は加えなかったという。
代わりに何よりも重視したのは、その安全性だった。
地震も台風も多いこの日本に、
高いタワーを建てるのは並大抵のことではなかったのだ。

安定を得られるよう、上から見ると正方形に。
末広がりにすることで、風や地震に耐えられるように。
無駄なく安全を期した設計を完成させるまでに、
内藤は1万枚もの設計図を書いたという。

今日も東京にそびえるあの美しさは、
安全を極めるための緻密な計算が生み出したのだ。

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