違いがわかる男
春の訪れ。
大昔、つくしは「つくづくし」と呼ばれ、
春の季語として、よく用いられていた。
かの有名な正岡子規も、こんな歌を残している。
「つくづくし摘みて帰りぬ煮てや食はん
ひしほと酢とにひでてや食はん」
なんと、「つくしを煮て食べようか
酢醤油に浸して食べようか」と歌っているのだ。
ちなみに正岡子規は、余程つくしが好きなのか、
俳句でも「家を出て、土筆摘むのも何年目」
「病床を三里離れて土筆取」などと、いくつも詠んでいる。
正岡子規を虜にした、春の風味。
味わえるのは、今だけですよ。