小野麻利江 12年4月22日放送
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師のはなし 香川真司とレヴィ・クルピ
ドイツ・ブンデスリーガの強豪、
ボルジア・ドルトムントで活躍する、香川真司。
Jリーグ・セレッソ大阪に入団当初は、
責任感の強さから、
ミスをすると自分を責める傾向があった。
そんな彼に、監督のレヴィ・クルピはこう言った。
人はミスをして当たり前だ
ミスを繰り返すなかで自分を見つければいい
もっと強気な姿勢を見せてくれ
今の香川の活躍の裏には、
才能を見抜き、励ましてくれた
師の存在がある。
師のはなし 野村克也と江夏豊
1976年。望まないトレードによって、
阪神から南海ホークスへ移籍した、投手・江夏豊。
すでに全盛期を過ぎていた彼は
長いイニングを投げられず、
先発として、思うような成績を残せずにいた。
監督であり捕手でもあった野村克也は、
江夏の制球力は健在なことを見抜き、
リリーフ投手への転向を何度も打診する。
しかし当時リリーフ投手の地位は極めて低く、
先発にこだわる江夏は、反発し続けていた。
「トレードのうえ、今度はリリーフ投手への転向か。
何で自分にばかり、恥をかかせるのか」
ある日のこと。
野村は、江夏が新撰組が好きだと知り、
こんな言葉で説得することにした。
二人で野球界に、革命を起こそう。
リリーフ投手の地位をくつがえし、
日本野球界に革命を起こす「師弟」の誕生。
野村の采配は、ここでも功を奏した。