薄景子 12年5月20日放送


Jaanus Kalju
植物のはなし 斉藤吉一

花に逆らわず、花に従わず、花のするように生きる。

庭師であり、作家である
斉藤吉一(よしかず)はそう語る。

植物も生きているのだから、思いどおりには育たない。
だからこそ、肩の力を抜いてガーデニングを楽しもう。
そんなメッセージをこめた著書、
「ものぐさガーデニングのススメ」は、
園芸書を超えた“人生の書”としてベストセラーになる。

しかし出版後、書いた本人が、
肩の力の抜き方がわからなくなってしまう。
自分自身を見失い、やがて廃業寸前に。
歳月をかけて立ち直った庭師は、
木について、こう語る。

今ある姿が、その木らしさ。
経験と傷こそが個性です。

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