熊埜御堂由香 13年11月17日放送


godamariko
アーティストの話 川上弘美

作家、川上弘美。
普通の生活の中にある不思議を
きりとった小説を多く書いてきた。

大学の時に少し書いていたが
職業として小説を書きはじめたのは36歳の時。
それまで専業主婦をしていた。

ある日、朝からしゃべった言葉を思い返したら
スーパーのレジで「どうも」といった一言だけだった。
そのとき、また何か書いてみようかな、と思った。
けれど、書けない。
そのあと10年ほど書いては棄て、
書いては棄てを繰り返してきた。

では、なぜ書けるようになったか、
そう聞かれて彼女はこう答えた。

生活をしたからだと思う。

そう、どんな芸術も、
生きていくことからしか
生まれない。

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