礒部建多 16年8月28日放送
Holy [K]
童話の解釈
今日は童話作家
ミヒャエル・エンデの命日。
エンデは、よく
こんな愚痴をこぼしていたという。
「大人は、すぐに何かと結びつけて読むから困る」
老若男女を問わず、
広く愛される作品を生み出してきたが、
54歳で出版した
「鏡のなかの鏡」は、特に不評だった。
ある人は、当時の社会批判と結びつけたり、
フロイトやカフカと照らし合わせ、
学術的に分析しようともした。
「分析されたり解釈されることを望まない。
それは体験されることを願っている。」
奇しくも、副題は「迷宮」という。
解釈しようとせず、
文字通り「迷宮」のように
ただ作品の中で迷い続けるのも、
エンデが望む楽しみ方なのかもしれない。