茂木彩海 19年9月29日放送
月のはなし 月に誓って
夜、暗闇にぼんやり優しく光る月は、
昼間の太陽との対比だろうか、
なんとなく見る者を、まろやかに、ロマンチックな気持ちにさせてくれる。
満月の夜は、ちょっと得した気持ちになるし、
三日月の夜は、細くても強い、その光を頼もしく感じる。
そんな月の変化を恋心に言い当てたのは、かのシェイクスピア。
常に変化しているのだから、月に誓ってはならない。
それではあなたの愛もまた変わってしまうだろう。
「ロミオとジュリエット」の一節でもあるこの言葉。
月は、満ちたり、欠けたりしながら、
月の下に集う恋人たちの、変わらぬ愛を試しているのかもしれない。