村山覚 20年3月21日放送
カウントダウンの話 コンサートホール
3、2、1、おめでとう!
ある年、大晦日のコンサートホール。
年越しのおよそ15分前、
こんなリズムからカウントダウンが始まった。
♪〜
ラヴェル作曲「ボレロ」。最初から最後までずっと同じテンポ。
そして同じメロディが様々な楽器によって演奏される。
主役は小太鼓を叩くパーカッション・プレイヤー。
曲の最初から最後まで休みなく、叩く回数はなんと8200回以上。
時計のように正確に、そしてじわじわと音量を上げていくのは
どんな気分だろう。
15分かけて訪れる歓喜のフィナーレ。
安堵の表情を浮かべるパーカッション・プレイヤーには
ひときわ大きな拍手が送られた。