野村隆文 20年5月24日放送
窓を開けよう 世界一の窓
世界一有名な窓は?
と聞かれて、何を思い浮かべるだろうか。
ピラミッドには窓がない。
エッフェル塔や、タージマハルや、サグラダ・ファミリアは、
壮大な建築は思い浮かべど、窓の印象は薄いかもしれない。
あるいは、誰もが知っている窓は、
あなたの部屋の中にもある。
ウィンドウズ。
複数の窓=ウィンドウを開く操作方法から名付けられた、
世界のコンピュータの80%以上で使われているシステム。
そもそも英語のwindowは、「風の目」を意味する。
その昔、風を防ぐためにどれだけ壁を作ろうとも、
塞ぎきれない隙間から、風は入りこんできてしまった。
その小さな穴を「風の目」と比喩的に捉えたのが、窓のはじまりなのだ。
いまやコンピュータは、手のひらサイズになった。
どれだけ遠ざけようとも、私たちの生活のなかに、
インターネットの風はどんどん吹き込むようになってきている。
近い将来、あらゆるものが窓となる時代に、
人と窓との付き合い方は、どう変わっていくのだろうか?