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四宮拓真 18年12月8日放送

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中岑 范姜
トイレの神様~

外国人からすると、
日本人のトイレへの思い入れは
驚きでしかないらしい。

中国のある新聞は、
日本人のトイレへのこだわりはもはや「文化」であり、
日本においてトイレは「神格化」されている、と報じた。
そういえば、「トイレの神様」なんて歌もあった。

忙しい日常のなかで、
完全にひとりになれるのがトイレ。
神様に少し近づける場所、なのかもしれない。

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四宮拓真 18年12月8日放送

181208-02

本屋でトイレ~

本屋に入ると、
妙にトイレに行きたくなる。
そんな経験はないだろうか。

ある調査によれば、
約5割の人が経験しているらしい。

実はこの現象、名前がついている。
その名も、「青木まりこ現象」。
かつて、この事実を雑誌に投書した女性の名前だそうだ。
「マリコ・アオキ・フェノメノン」として、
海外でも報じられた。

あ、トイレに行きたくなったら、ゴメンナサイ。

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四宮拓真 18年12月8日放送

181208-03
Staff Sgt. Alexander Cedillo
トイレをすべての人に~

トイレがある生活はあたりまえ。
しかし、ユニセフによれば、
いまでも地球上の3人に1人は、
トイレがない生活を送っている。

そんな状況を変えるかもしれない発明がある。
簡易トイレ「SaTo」(サトー)。
Safe Toiletの頭文字を取ったこのトイレは、
簡単に設置できて、わずかな水で清潔に保てて、
そしてなにより、安い。
5ドル以下で購入できるそうだ。

トイレメーカーの技術者は語る。

 人間は、みんなトイレを持つ権利がある

今日も世界のどこかで、
トイレに情熱を注ぐ人がいる。

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四宮拓真 18年12月8日放送

181208-04

ミスター・トイレ~

世界遺産の街、韓国・水原(スウォン)に、
世界初の「トイレ博物館」がある。

シム・ジェドク 元スウォン市長の自宅を改築した建物で、
なんと洋式便器の形をしている。
シムさんは韓国トイレ協会と世界トイレ協会を設立。
2009年に亡くなるまで、世界中の公衆トイレの整備に力を尽くし、
「ミスタートイレ」と呼ばれた。

彼は、なぜそこまでトイレに入れ込んだのか?
生前、こう語っている。

 いまも26億人がトイレなしに生活し 
 年間200万人が汚れた水が原因の病で亡くなる。
 トイレは人類の命を守る聖なる場なのだ

世界トイレ協会は彼の遺志を受け継ぎ、
いまも恵まれない地域にトイレを建設している。

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四宮拓真 18年12月8日放送

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世界一有名なトイレ~

歴史を変えたトイレがある。
1917年、アーティストのマルセル・デュシャンが発表した「泉」は
男性用の便器にサインを書いただけという、
前代未聞の作品だった。

これは芸術なのか、悪ふざけなのか。
そもそも、芸術とは何か。
「泉」は大きな論争を呼び、
現代アートの歴史を変えたと言われる。

・・・実はこのトイレ、現在来日している。
東京・国立美術館で明日まで開催中の展覧会に
レプリカが出品されているのだ。
明日は日曜日、世界一有名なトイレと向き合ってみるのはいかが?

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四宮拓真 18年3月24日放送

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デンマークの現金廃止

北欧・デンマークの通貨の名前をご存知だろうか。
デンマーク・クローネと言う。
クローネとは、王冠という意味だ。

このデンマーク・クローネ。
実はもう、ほとんど作られていない。
電子決済が広く普及したデンマークは、
政府が「2030年までの現金廃止」を宣言。
コインや紙幣の製造を、
ほとんどやめてしまったのだ。

デンマークの人々が暮らす、
現金がない世界。
日本ではまだ想像しにくいが、
そのうちご祝儀やお年玉も、ピッ!で済む時代が来るのだろうか。

「わたしからの気持ちです」「ピッ!」

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四宮拓真 18年3月24日放送

180324-02
hannaka  
スウェーデンの土曜日のお菓子

北欧・スウェーデンには、
ローダグスゴディス(lördagsgodis)という習慣がある。
直訳すると、「土曜日のお菓子」。

これ、平日はお菓子を我慢して、
土曜日だけは好きなだけ食べてもよい、というもの。
実際、土曜日のスウェーデンのスーパーには、
嬉しそうにお菓子を袋詰めしている子どもたちの姿を、たくさん見かける。

この、土曜日のスウェーデンのお菓子売り場。
よくよく見ると、ときどき大人も混ざっている。
それもそのはず、スウェーデン人はお菓子が大好き。
世界一お菓子を食べる国民なのだ。

さて、今日は土曜日。
あなたもローダグスゴディスしてみませんか?

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四宮拓真 18年3月24日放送

180324-03

エストニアのデジタル・ノマド・ビザ

いつか、海外で暮らし、働いてみたい。
そう思う人は少なくないだろう。
しかし、その願いを叶えるには「ビザ」が必要で、
ほとんどの場合、なかなか自由にはいかない。

北欧・バルト三国のひとつ、エストニアは、
先日画期的な構想を発表した。
その名も、デジタル・ノマド・ビザ。
デジタル機器を使って場所を選ばず仕事をする人が、
365日、エストニアを旅しながら働けるビザだ。
しかも、90日間であれば、EU圏内も移動できる。

この取り組みのスローガンが素晴らしい。

 あなたが幸せな場所で働こう

デジタル・ノマドしている人も、毎日同じところで働く人も、
大切なことは同じ。
あなたが働いているのは、幸せな場所ですか?

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四宮拓真 18年3月24日放送

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ノルウェーのコーセリ

北欧・ノルウェーの冬は長い。
日本はもう春めいて、桜も咲き始める時期だが、
ノルウェーはいまもまだ氷点下の日々だ。

そんな厳しい冬のあいだ、
ノルウェーの人々は多くの時間を自宅で過ごす。
中心にあるのは、大きな薪ストーブ。
揺れる炎に家族が集まって、みんなで会話を楽しむ。

ノルウェーには「コーセリ(Koselig)」という単語がある。
寒い冬を暖かく快適な家でゆったりと過ごす、というニュアンスだが、
日本語にはぴったり言い当てる言葉がない。
「心地よい」とか「気持ちよくいられる」が近いだろうか。
ノルウェーでは、とてもコーセリなおうちね、とか
彼はコーセリな人だ、のように使われる。
実にノルウェーらしい、ぬくぬくとした言葉だ。

今日は土曜日。明日もお休みの方が多いだろう。
今夜はゆっくり、コーセリな時間を過ごしては。

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四宮拓真 18年3月24日放送

180324-05
Olli Sulopuisto
フィンランドのコーヒー休憩

北欧・フィンランド。今年1月のセンター試験で、
「ムーミンの出身地」として話題になったこの国は、
実は「世界一コーヒーを飲む国」としても知られている。

浅煎りで、少し酸味があるのがフィンランドのコーヒー。
フィンランドの水は軟水で、それには浅い焙煎が合うのだそうだ。
平均すると、ひとりあたり3〜4杯ものコーヒーを1日に飲む。

フィンランドの人々は、職場や学校での休憩のことを、
カハヴィダウコ(kahvitauko)と呼ぶ。
直訳すると、「コーヒー休憩」。
コーヒーを飲もうが飲まなかろうが、
休憩とはコーヒーなのだ!という言い切りが面白い。

でも、そういえばわたしたちも、一息いれることを
「お茶する」なんて呼んでいるのだった。

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