<男>
君だって 夢みていただろう いつもいっていた
夢のない男はいやだ 夢をもてない男に興味はない
<女>
その夢から 何年が経ったと思う?
あなたは いまも夢の話ばかり いいえ 夢のような話ばかり
<男>
夢なんて 食べられないっていうんだろ
そのとおり 夢を食べられるのはバクだけだよな
飲みにいこうよ 「夢の扉」という あのBARへ
僕の夢をグラスに おかわり自由の夢を いくらでも
<女>
そうやってまた 夢の話をするんだ
私は あなたの夢に 酔いすぎていた
それ以上に あなたはあなたの夢に 酔いすぎてしまう
<男>
あの日 君に出会えたことは 夢のようだった
それでもいい足りない 夢の中でみる 夢のようだった
<女>
だとすれば この私は 夢の中の夢の女
あなたが話すことは いつも 夢のまた夢
<男>
夢から覚めても それでもまだ 夢があるから
そしてずっと 君は夢の女だ 僕にとって
<女>
私の夢は あなたがもう 夢から覚めること
そうしてもういちど ふたりの夢をみること
<男>
僕はみるべきだろうか 君のみる その夢を
夢を捨てる僕を 僕の夢を捨てて叶える 君の夢を
<女>
私は決して 夢のような日々を 夢みてはいない
夢ではない夢をみたい ただそれだけ
それでも夢だというの こんなにもささやかな夢を
<男>
僕の夢は 僕のみる夢を 君とみることだ
君のみる夢を 僕もみることだ
それが 僕らの夢だったじゃないか
<女>
あなたが夢をみているあいだに なんども朝がやってきた
あなたの夢を覚まさないよう いつもそっと出ていった
夢をみているあなたの寝顔が 私の幸せだったとしても
<男>
君の横顔は 夢のように美しい いまも
<女>
涙がでてきた
涙で曇って もうみえない 夢は
<男>
今夜は帰ろう 僕の夢の中へ
<女>
夢なら覚めて おねがい この夢は長すぎる
<男>
帰ろう 夢の中へ
<女>
こうして いつまでも私は 夢みつづけていくのか
この長すぎる夢から 覚める朝を
<男>
信じないのか 僕らの夢を
<女>
信じてる 夢ではない あなたなら