中山佐知子 2009年10月29日



1000と100年も昔の秋
                
ストーリー 中山佐知子
出演 大川泰樹

      
およそ1000と100年も昔の秋だった。

京の都では
太陽が月のように暗いと民衆が騒いだ。
同じ頃、青森の十和田の山では
記録にもないほどの大規模な噴火が起こっていた。
都で太陽の光を遮っていたのは、
時速100キロの気流に飛ばされてきた火山灰だったのだ。

火を吹く山の近隣はすべて焼き払われた。
マタギの小屋、森の樹々、山里の村…
雪崩のような勢いで流れ落ちる火砕流の上には
熱い入道雲が湧き上がった。
入道雲は雨だけでなく灰も降らせた。

溶岩や灰は東北一帯を覆い各地で川を塞き止め
再び土石流を押し流す凶暴な洪水を引き起こした。

この前代未聞の噴火から一匹の龍が生まれた。

雄の龍と人間の女から生まれたマタギの八郎が
三十三夜の間水を飲み続けて姿を変え
十和田湖に棲み着く龍になる、という物語だった。

八郎はやがて人間の行者によって十和田湖を追われ
新しい湖の土地を求めて青森、岩手、秋田を放浪する。

龍の力をもってすれば
山を動かし川を塞き止めて湖をつくることはできる。
しかし、どこにも神々や人や動物がいて
八郎はどうしても生き物のいる土地を水に沈めることができない。

人は前代未聞の大噴火から生まれた龍に
やさしい心を与えて物語を語り継いでいったのだ。

八郎はついに日本海に達した。
人の住まない荒れ地を見つけ、そこを湖に変えて
やっと鎮まることができた。
八郎の棲む湖だから八郎潟とみんなが呼んだ。

しかしそれから1000年の後
八郎潟を埋め立てて米をつくる計画が持ち上がった。
琵琶湖の次に大きな湖だった八郎潟のまわりには
3000人の漁師が住みついていて
夏は船を出し、冬は氷に穴を開けて魚を獲っていた。
海産物に恵まれなかった秋田では
八郎潟の漁業は大きな恵みになっていたので
漁師たちは当然のように反対したけれど
結局、20年もかかって八郎潟は水を抜かれ埋められてしまった。

龍の八郎の物語は
火山の噴火という巨大な力の物語であり
ひとつの事件の墓標として語り伝えられてきたが
湖をなくした龍と龍を失った湖は
1000年後、どんな物語になって残っているだろうか。

出演者情報:大川泰樹 http://yasuki.seesaa.net/ 03-3478-3780 MMP

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張間純一 2009年10月22日



21時20分のニュース

             
ストーリー 張間純一
出演 池田成志

21時20分のニュースです。

今日未明、香川県高松市女木島に住む数人の鬼が、
岡山県に住む男と男の連れた動物によって襲撃されました。
襲撃を受けた鬼は重軽傷を負い、
一部は今も病院で手当を受けている模様です。
この事件で警察は、岡山県岡山市に住む、
無職、桃太郎容疑者24歳を
傷害の疑いで現行犯逮捕しました。

桃太郎容疑者の連れていた動物は、犬、猿、雉それぞれ1匹ずつで、
いずれも「吉備団子をくれると言ったので、ついてきた」
「鬼に対して個人的恨みはなかったが、吉備団子をもらうために仕方なくやった」
などと供述していることから、
動物については吉備団子欲しさの犯行であり、
主犯はあくまで桃太郎容疑者ひとり、との見方を強めています。

また桃太郎容疑者は警察の調べに対し
「私は桃から生まれた桃太郎。
おじいさんとおばあさんへの恩を返したくて、
鬼退治をするために鬼ヶ島にやってきた。」
などと犯行を全面的に認めており、
始めから鬼に暴行を加えるつもりで女木島を訪れたと見て、
警察ではさらに詳しい犯行の動機などについて調べを進めています。

自称「桃から生まれた」桃太郎容疑者が恩を返したいと
供述した夫婦と容疑者の間には、血縁関係はないものの、
容疑者が生まれたとされる桃を近くの川から拾ってきて
生まれる瞬間に立ち会い、名付けたのが夫婦ということや、
桃太郎容疑者も「おじいさん、おばあさん」と呼んでいることなどから、
容疑者とこの夫婦が密接な関係にあり、
夫婦がなんらかの事情を知っているとの見方を強め、
事情を聞くなどしています。

現場となった女木島は、
高松市の北約4kmの瀬戸内海上に浮かぶ周囲8.9kmの小島で、
多数の鬼が生活をしていることから「鬼ヶ島」の愛称で親しまれており、
近隣の島の住民からもなぜ鬼が襲われたのか、
驚きの声が上がっている一方、
過去に鬼が岡山県を訪れた際、
住民に暴行を加え金品を強奪したとの一部証言もあることから、
警察では事件の原因について慎重に調べを進めています。

続いて海外からスポーツの話題です。
イギリスで行われていた動物マラソン大会で、亀が優勝しました。
2位は兎でした。

おしまいに季節外れの桜の話題です。
今日午後3時ころ、東京都豊島区の路上で
「枯れ木に花を咲かせましょう」などと叫びながら
男が撒いた大量の灰の一部が通りがかった人の目に入り、
現場は一時騒然となりました。
灰を撒いたのは豊島区内に住む60代の男性で、
「灰を撒けば季節外れの桜が咲くと思って撒いた」と
語っているとのことです。

現場は春になると桜が咲き乱れる桜の名所として知られており、
近所の人の話ではこの季節に咲いているのは
ほとんど見たことがないとのことですが、
先週別の60代の男性が同様に灰を撒いたところ
満開の桜が咲いたとの目撃情報も寄せられており、
今回の男性はその男性のマネをしたのではないか、と見られております。
灰を撒いて桜を咲かせた男性によると、
「灰は昔飼っていた犬が死んだときにそのお墓に植えた松の木から
作った臼を焼いて作った灰で、なぜ先週桜が咲いたのかはわからないし、
なぜ今回咲かなかったのかもわからない」
とのことでした。

繰り返します。
今日未明、香川県高松市女木島に住む数人の鬼が、
岡山県に住む男と男の連れた動物によって襲撃されました。
襲撃を受けた鬼は重軽傷を負い、
一部は今も病院で手当を受けている模様です。

21時20分のニュース、池田がお伝えしました。

出演者情報:池田成志 03-5827-0632 吉住モータース

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動画制作:庄司輝秋


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中村直史 2009年10月15日



「北風と太陽と男の中の男」                 
                 

ストーリー 中村直史
出演 森一馬

強い北風が吹きだしたのは、
あばら屋の横を通りかかった時だった。
屋根の上の風見鶏が、9回回ってぴたりと止まった。
風雲、キューを告げる。

・・・上出来な駄洒落だ。
そう思いながら、ふと空を見上げるとヤツがいた。
意地の悪そうな顔をした北風のやろうだ。
大きな渦を巻き、ほっぺたを膨らませると
俺だけを狙って冷たい風を吹きつけてくる。
コートの裾がバタバタと鳴った。
俺はコートの襟を握りしめ、吹き飛ばされないようにした。
寒いから、ではない。
なぜ北風が俺をつけまわすのかわからなかったが、
負ける訳にはいかなかった。

「男は負けちゃいけない、女房以外には。」
この地方で育った男なら、
腹の中にいるときからふきこまれている言葉だ。

俺は北風に言った。
「歩きづくめで体がほてってたからな、涼しい風をありがとさん。」
すると北風のやろう、悔しそうにどこかへ消えちまった。
・・・ふっ、「風と共に去りぬ」か。

駄洒落のつもりで発した言葉が
ただの映画のタイトルでしかないと気づいた時、
今度は体が温かくなってきた。
見上げると、どっぷり太った太陽が
ニヤニヤしながら暖かい光を浴びせかけてくる。
俺はピンときた。
北風と太陽がばったり出会った。
見るとコートを着たこの俺が、ちょうど真下を歩いている。

「あの男のコートをどっちが脱がせられるか、いっちょやるか?」

事の発端は、おおむねそんなとこだろう。
自然ってやつは、すぐ人間をネタにして賭け事をはじめやがる。

あたりはすっかり暑くなった。
それでもコートは脱がなかった。
太陽は北風との賭けに勝って大金を手に入れ、
さらには「力よりも優しさが大切」なんてウソくさいプロパガンダを
世界に広めるつもりでいる。
そんなヤツに負けるようなら、一生笑い者だ。
俺は太陽を睨みつけると
「お前なんかただの燃える玉だ」と言ってやった。
この一撃は効いた。
赤い顔がさらに真っ赤になったかと思うと、
太陽は、まだ昼過ぎだというのに
いきなり沈んでしまったのだ。

突然訪れた闇の中に、
やっと自分の家が見え一安心した時だった。
行く手に、美しい女が立ちはだかった。
しかも裸だった。

「これこそまさに、立ちハダカったわけだ。」

心に浮かんだ駄洒落の出来がイマイチだ。
こんな時は決まってまずい予感がする。
裸の女は、俺の首に腕を巻きつけると
「ねえコートを脱いで。我慢できないわ。」とささやいた。

何て一日だ。
世界中が俺のコートを脱がしたがる。
俺は途方にくれた。
が、女の言った「我慢できない」の一言は、
俺に、さっきから寒かったり暑かったりで
ずっと小便を我慢していたことを思い出させた。

とろけるような眼差しで言い寄る女に一言
「ノーサンキュー」と言うと
俺は自分の家へとダッシュし
コートを脱ぎすてトイレに駆け込むと、
長い小便をした。(終)

出演者情報:森一馬 03-5571-0038 大沢事務所

shoji.jpg  
動画制作:庄司輝秋


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小野田隆雄 2009年10月8日



バイカル湖に伝わる物語
 
           
ストーリー 小野田隆雄
出演  久世星佳

ロシア連邦の南、

モンゴルとの国境に近く

バイカル湖という湖があります。

このあたり、いまは、にぎやかで、

イルクーツクという大きな都会もあり、

飛行場もあります。

けれど、百年ほどまえ、

シベリア鉄道が通るまでは、

森に囲まれた小さな村がいくつか、

のんびりと、あちらこちらに、
あるだけでした。

このお話は、その頃から

伝わっているお話です。

バイカル湖のほとりに近く、

深く美しい森がありました。

細い道を森に入っていくと、

最初のうちは、シラカバやカエデが

明るい影をつくり、草花も咲きみだれ、

木イチゴや野イチゴ、そしてクルミも

みのります。その道を、奥へ、奥へ、

たどっていくと、ブナやカシワや

モミの木が、空いっぱいに枝をひろげて、

昼でも暗いほどに、立ちふさがっています。

そして、ここから奥へつながる道は、

もうありません。かすかに遠く、

木間隠(このまがくれ)にバイカル湖の青い水面(みなも)が、

ひかっています。大きな岩も立っています。

けれど、それは本当の岩ではなくて、

この森に住む、森の精のお家(うち)だったのです。

森の精は、すこし背なかが曲がっています。

銀色の、風のマントをはおり、

ブナの樹皮(じゅひ)でつくった上着とズボン、

カシワの木で作った、太く長く、

曲がりくねった杖をつき、

深緑の髪、トルコ石のような瞳。

もう、百年を二十回以上くり返すほど、

生きてきました。けれど、やさしくて、
少年のような心を持っています。

人間の少女たちが大好きで、

近所の村から少女たちが、

草の実や木の実を摘みにやってくると、

森の精は、そっと、カシワの杖で

地面をたたき、いちばん甘い

木イチゴのある場所を

教えてあげるのでした。

けれど、遠くの村から、

乱暴な猟師たちが、犬をいっぱい連れて、

ずかずかと入ってくると、

森全体がゆれるほどに、カシワの杖で

地面をたたき、ウサギやシカやキツネ、

オオカミやトラまでも、

森の奥深くへ、逃がしてしまうのでした。


まい年まい年、秋が終る頃、

森の精が、風のマントをひるがえすと、

最初の吹雪が襲来し、バイカル湖の水が、

カチカチに氷り始めるのでした。

いつもいつも、冬が終る頃、

森の精が、口笛を高く吹くと、

雪割り草の花が、咲き始めるのでした。

まい年まい年、いつもいつも……

けれど、百年ほどまえ、

森の精は岩のお家で、夢を見ました。

森のなかに、たくさんの人間が入ってきて、

オノをふりまわして、

木を倒しているのです。

動物たちが、バイカル湖へ、

群(むれ)になって逃げていきます。

そして、もっと西のシベリア平原から、

黒い巨大な龍が、火と煙を吐きながら、

長い長い二本の鉄の棒の上を

叫びながら、走ってくるのです。

シベリア鉄道が、モスクワから

バイカル湖に到着する日の、まえの晩。

ひとりの少女は、屋根裏部屋の、

小さな窓から、見たのでした。

オリオン座の三つ星の近くを、

森の精が、マントを広げ、杖にまたがり、

もっと北の、深い森に向かって、

静かに飛び去っていく姿を、

見たのでした。

*出演者情報久世星佳 03-5423-5904シスカンパニー 所属

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一倉宏 2009年10月1日



僕がピノキオだった頃
                 

ストーリー 一倉宏
出演 森田成一

いつかは 話さなければと思っていた 
僕はほとんど 昔の話 こどもの頃の話をしなかったから 
君はきっと なにか隠してると 感じていたことだろう 
ごめんよ 話そうと思う 今夜は

たったひとりの身内 育ての親がいた 
時計屋をやってる 職人気質のじいさんだった
心配も 迷惑も かけっぱなしだったよ
なにしろ やっと歩けるようになったと思ったら
その足で さっさと家出をしたくらいで 
いやほんと どうしょうもないガキだったんだ 

ずいぶん ヤンチャをやった ワルもやった
その頃は <ピノキオ>っていう名前で呼ばれていたんだ
腕も足も細くて 丸顔に 恥ずかしいほどとがった鼻
脳ミソなんて ないに等しかったから
平気で嘘をついて 誘惑に弱くて すぐにだまされて

学校に払うお金は みんな使っちゃったよ
街が呼ぶんだ あのにぎやかな音と 甘い匂いで
チカチカするネオン 怪しげで おいしげな話
金なんかすぐに増やせる 金さえあればなんとでもなる
「ふしぎな野原に金を埋めておけば 一晩で 金のなる樹に」
なんて話さえ マジに信じてしまうほど 
脳ミソのない人形だったんだよ <ピノキオ>だった僕は 

まわりには まともな人間なんていなかった
ずるがしこい<キツネ>と 口のうまい<ネコ>
だまして おどして 巻き上げて 売り飛ばす
唯一 <コオロギ>だけは ほんとうの友だちだったのに
僕は裏切ってしまった その忠告が うるさかったから

君は こんな話を信じるだろうか
おとぎ話じゃない そして ディズニーの映画でもない
原作は ほんとうの<ピノキオ>の話は
もっと愚かで もっと惨めで もっと恐ろしい話だったんだ
少年時代のこの僕が 体験したように

それから 殺されそうになり 裁判にかけられ 
ますます嘘つきになり 人相が変わり サーカスの見せ物になり
女神のような存在にも会い それでも更生できずに
楽なことばかり求めて ただ遊び暮らし
そして その虚しさと自己嫌悪に 耐えきれなくなった頃

僕はやっと まともな人間になりたいと 心から願い
それを許されたんだ 
最後は クジラの胃袋に呑み込まれたような 絶望の境地で
そして じいさんにも やっと謝ることができた 
泣きじゃくりながら 人間の心で

どうかな 信じてくれるかな
信じられないだろう この 僕自身だって
思い出したくない 悪夢のような あの時代
僕はもう 二度と<ピノキオ>には 戻りたくない
僕はもう ずっとこうして ただの人間でいたいだけ
できれば …君と

嘘だと思うかい?
僕の鼻は のびてるかい?

出演者情報:森田成一 03-3749-1791 青二プロダクション

shoji.jpg  
動画制作:庄司輝秋


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中山佐知子 2009年9月24日



蜘蛛の巣に
                

ストーリー 中山佐知子
出演 大川泰樹              

                
蜘蛛の巣につかまってしまった。
蜘蛛はやさしくたおやかで美しくさえあった。

蜘蛛は朝起きたときから眠りにつくまで
甲斐甲斐しく私の世話をした。

冷たい山の水を汲んでは私に飲ませ
珍しい木の実やキノコで食膳をいろどった。
いつも私の顔色をうかがい
機嫌を取るような笑顔を見せた。

私は真綿でくるまれるように甘やかされて暮らし
おかげで相手が蜘蛛だということを
すっかり忘れてしまっていた。

ある夕暮れどき、
白い手を動かして
団扇の風を私に送っている蜘蛛にたずねた。
どうしてこんなに尽くしてくれるのか。

私は蜘蛛ですから、と蜘蛛は答えた。
そのうちあなたを食べてしまいます。
それはいつなのかと私はたずねた。
あなたが弱ったとき、と蜘蛛は小さな声で返事をかえした。

私はそれを信じなかった。
けれどもある晩、月からぽたんと落ちたしずくが
私の目をさました。
月のしずくは
私を案じて泣く女の涙のように思え
私は飛び起きるとそのまま何も言わずに立ち去った。

空にはふっくらとした三日月が上(あが)っていた。
下草の陰には白い糸のような水の流れがあり
それを頼りに暗い山を駆け下りたが
白い水は私を右や左に走らせるだけで
逃れる道を教えようとはしなかった。

私は薄や茅(かや)をかき分ける気力もなくし
弱り果てた自分を思い知らされていた。

やがて月が山の端に沈み
足元も見えない暗闇が訪れると
その闇の底にぼうっと光るものがあった。
青い小さな花の群れだった。
花の光を追うようにして山を下っているうちに
空が明るんできて、村里に通じる道が見えた。
道の両側はきれいに草を刈ってあり
青い花がところどころ露を置いて咲いていた。

その花をこのあたりでは月草と呼ぶのだと
後になって教えられた。
月草は月の光を食べて明るく咲き
山で迷った人をときどき助けることがあるそうだ。

出演者情報:大川泰樹 http://yasuki.seesaa.net/ 03-3478-3780 MMP

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