マイネージャー
ストーリー 赤羽麻凛(東北芸術工科大学)
出演 西尾まり
高校に上がり、初めての夏。
お母さんの実家の青森に久しぶりに行くと、
おばあちゃんが笑顔で迎えてくれた。
おばあちゃんはときどき、何を言っているのかわからないけれど、
お話していると心が和む。
「おばあちゃん、私高校でサッカー部のマネージャーすることになったの」
「んだのがー、よかったねえー」
「でもすっごく大変なんだよ。この前は疲れて宿題もできなかったし」
「あらー、それだばまいねーじゃー」
「おばあちゃん、マイネージャーじゃなくてマネージャーだよ」
「だからマネージャーだっきゃまいねーじゃ」
「……。ま、いっか」
おばあちゃんがマネージャーのことをマイネージャと呼ぶのを
東京の友達に教えると、
みんなそれからマネージャーをマイネージャーと呼ぶようになった。
「タオル!マイネージャー!」
「マイネージャー、今日調子悪いな!」
それから、まいねーじゃ、という言葉がダメだなあという意味だと知ったのは
高校を卒業してからだった。
五年後、同窓会でそのことをはなすと、みんな大笑いしていた。
••何年も先まで楽しくさせてくれる、青森。
● 青森県観光情報:http://www.aptinet.jp/index.html
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