「田舎すぎて」
ストーリー 新井田瞳子(東北芸術工科大学)
出演 清水理沙
うちの地元は田舎だ。
家の前には山、後ろには川がある。
桃太郎の世界となんら変わらない。
そんな田舎に大雪が降った。
近年稀に見る記録的な大雪だった。
こりゃ大変だ、なんて思っていたら雪崩で電線が切れた。
限界集落は、数日間電気がつかなかった。
こりゃ本当に大変だ、と困っていたら
大きなカメラを持った人たちが取材にきた。
「今の世の中はなにもかにも電気ですから。」
こんな言葉で、祖父は全国デビューを果たした。
ある日、地元が映画のロケ地に選ばれた。
田舎が舞台の映画だった。
こんなこともあるんだねぇ、なんて話してたら
祖父が村の住人役で映画デビューを果たした。
「じいちゃん、ちゃん映ってたぞ。」
そう言う祖父の顔は、三船敏郎だった。
このままいけば世界デビューも夢じゃない、と孫は思った。
ここは田舎。「ど」がつくほどのど田舎。
田舎すぎて変なエピソードがいっぱいできた。
なんかちょっと笑える話。間抜けな話。
ここでしか作れない話。
大好きな田舎の話。
東北へいこう。
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