ニュース

武田義史のカンヌの誘惑-②

第2話「若者にやさしいカンヌ ~ 費用と旅行手配の話」

前回のコラムで「若いうちにカンヌに行こう!」と書きましたが、
現実は簡単ではないですよね。
ヤングカンヌ代表や会社の視察団に選ばれることがベストですが、
皆がそういかない訳ですし。
”中古車1台買える”と言われる費用や遠い異国の地方都市で開催される
イベントの旅行手配を考えると躊躇してしまうものです。

では実際はどうなのでしょうか?

□ツアーに参加する
手配の手間と安心感を考えれば、
ケイライントラベルさんや近畿日本ツーリストさんの主催するツアーに
参加するのが確実だと思います。
(私も1回目はケイライントラベルさんにお世話になりました。)
主なメリットとしては、「入場登録を代行してくれる」
「飛行機の乗り継ぎやニース空港からカンヌ市内までの移動がスムーズ」
「ホテルが会場に近い3つ星から4つ星クラス」
「何度もカンヌに来ている添乗員数名が現地でアテンド」
ということでストレス少なく、フェスティバルに集中できるところにあります。
初めてのカンヌの場合は、心おきなくカンヌを堪能できることは大切ですよね。

肝心の費用ですが、今年の某ツアーの全日フルデイパス付で大人が約90 万円、
ヤング(28歳以下)は入場料が半額なので推定70万円強。
少々値は張りますが、その半分近くが入場料と考えれば、妥当ではないでしょうか。
とはいえ、会社勤めの身として若者でなくとも、この金額は辛いです。

□自力で手配する
ツアーに頼らないとなると、英語サイトで「入場登録」し、
激混みかつハイシーズン料金の中からベストを探す「ホテル予約」、
どの都市を経由してニース空港にたどり着くのか悩ましい「飛行機予約」と
旅計画好きにとっては楽しいプロセスですが、
そうでない人には結構な手間が待っています。
(ホテルと旅行会社に手配してもらうという手もありますが、、、)

・入場登録 会場への入場期間、アワードセレモニーへの参加、
      オープニング/クロージングパーティへの参加などを条件に
      いくつかのパッケージになっています。
      現地の会場でも登録できますが、英語が得意でない方は
      カンヌライオンズサイトからオンラインで予約することを
      おススメします。
      顔写真の画像もアップロードしておけば会場での手続きも、
      よりスムーズです。
      肝心なのは、どのパッケージで申し込むのか?ですが、
      カンヌライオンズのサイト、
      The Festival→Delegate package から入ると
      以下の料金表が現れます。

 

仮にレートを1ユーロ=133円で2013年料金を換算すると、
FULL: 7日間通しパス。2,550ユーロ(税込3049.8ユーロ)≒40.3万円
4DAY: 日曜日から水曜日までのパス。2,200ユーロ(税込2631.2ユーロ)≒34.8万円
3DAY: 日曜日から火曜日までのパス。1,950ユーロ(税込2332.2ユーロ)≒30.8万円

以下は28歳未満(フェスティバル開催時点で)を対象としたヤング料金は
FULL: 7日間通しパス。1,295ユーロ(税込1548.82ユーロ)≒20.5万円
4DAY: 日曜日から水曜日までのパス。725ユーロ(税込867.1ユーロ)≒11.5万円

      決め手となるのは最終日のFilm/Titaniumなどの目玉部門の
      アワードセレモニーやその後のクロージングパーティに
      参加したいかどうかではないでしょうか。

      ヤング料金の4DAYの場合であっても、
      Promo/Direct/PR/Media/Mobile/Cyber/Design/Pressの
      アワードセレモニーとヤング限定オープンニングパーティに参加できて
      11万円強と大人料金と比較してかなりおトクなことが分かります。
      作品観賞重視のキャンペーン系、
      デジタル系のクリエーターやプランナー志向の若者であれば、
      この選択はアリですね。若さが羨ましい。。。

・ホテル予約 “エクスペディア”“Booking.com”といった
       海外旅行予約サイトを活用する他に
        カンヌライオンズのサイトからも紹介してもらえます。
        いずれにせよ、初めての カンヌの場合に優先すべきは
        “会場との距離”ではないでしょうか。
        徒歩で10分以内、立地としてはカンヌ駅と
       クロワセット通りの間のエリアが理想です。
        この辺りの3つ星、2つ星ホテルを探したいところですが、
       今年は1.5カ月前で既に満室だらけ。
       なんとか見つけたところは、カンヌ駅の目の前、
       会場まで5分もかからずの便利な立地の3つ星で
       1泊230ユーロ。もう少し早く予約していたら
       1泊150ユーロ前後の三つ星、100ユーロ前後の二つ星が
       取れたのかもしれません。

        3、4名のグループであれば、スタジオやアパートメントを
        シェアする方法があります。
        私が探していたときも
        会場から近い良さそうな物件が残っていました。
        1名1泊100ユーロ前後で宿泊できるみたいです。
        旅慣れた人にはカンヌ市内ではなく、
        電車で10分ほどの隣町アンティーブに宿泊するという手もあります。
        アンティーブは海沿いにピカソが一時期住んでいた城がある、
        城壁に囲まれた海沿いの旧市街です。華やかなカンヌに対し、
        アンティーブは素朴な雰囲気で落ち着けるみたいですよ。
        カンヌのへの移動は路線バスか電車となりますが、
        電車はたまにストで止まる時があるのと、
        夜遅くまで飲んでいると
        タクシーで宿に戻らなれければならないことを補足しておきます。

・飛行機予約  カンヌの最寄り空港はニース・コートダジュール空港です。
        日本からの直行便はないので
        ヨーロッパ主要都市の空港から乗り継ぎとなります。
        目安としてサーチャージ込で往復13、4万円前後だと
        おトクな方だと思われます。
        航空会社はそれぞれのお好みや貯めているマイルの問題が
        あることからココがおススメと言い難いのですが、
        私のカンヌ仲間はエールフランス、KLM、アリタリア、
        スイスエアー、ルフトハンザ、エミレーツ、
        JAL等を利用したそうです。
        私自身、今年は各航空会社サイトでシミュレーションした挙句、
        エールフランスを利用しました。
        「エアバスA380が就航している」
        「追加料金70ユーロで非常口前座席の予約可能」
        「予約サイトが使いやすい」が主な理由です。
        特に足を伸ばせる席を確実に予約できるのは嬉しかったのですが、
        結果として行きは別な心配事が発生したため、
        ヒヤヒヤして落ち着かなかったです。(詳細は次回以降に)
        エールフランスを予約する際はニース便への乗り継ぎが
        オルリー空港のケースがあるので要注意です。
        大荷物を持って電車もしくはバスで移動するのは
        できれば避けたいですよね。
        フランクフルト経由の場合も税関申告が厳しいと聞いていますので、
        事前に調べた方が良いと思います。

・その他    ニース空港とカンヌ市内を往復するエアポートバスですが、
        こちらサイトから時刻の確認と予約可能です。
        http://www.niceairportxpress.com/
        カンヌ市内までは20ユーロ。事前予約なしでも、
        空いていればバス乗車時にその場の現金払いで乗れます。

 
(2013カンヌのイメージビデオ ↑ )

最後のまとめとして、
28歳以下の若者が自費でカンヌに行く場合の費用を低く見積もると

・入場料:4DAY Young Lions 867.1ユーロ 11.5万円 ※2013年料金
・宿泊費:2つ星ホテルもしくはアパートシェアで5泊 500ユーロ  6.6万円
・飛行機:航空会社こだわらず。最低価格より少し高め 15万円 
・ニース空港往復:エアポートバス 40ユーロ 0.5万円
合計で33.6万円。

実際は宿泊費と飛行機代を少し高く見込んでも
40万弱とちょっとした海外旅行に行くくらいの費用と
言えるのではないでしょうか。

今回は費用の話が中心となり、少々生々しくなってしまいましたが、
1番伝えたかったのは海外旅行1回分の自己投資で、
人生を変える刺激や出会いを手に入れられるということです。
若者だけの特権ですので、ぜひ活用して参加してください!

Tagged: , ,   |  2 Comments ページトップへ

こころよ うたえ

          詩:一倉宏
          曲:信長貴富

こころよ こころよ
だからこころよ
せめてうたえ
あなたの複雑
あなたの空虚

だからこころよ
あなたの震え
あなたの繰り返しを
こころようたえ

あまりに散文的な日々も
あんまりなエピソードも
当たり前のように消えてしまうけど
こころよせめて

ギターも
ハーモニカもなくても
その声でいい
引っ掻き傷のような
その声でいいから

僕は
おもいっきり悲しく
おもいっきり切なく
そして
おもいっきり肯定的な歌を聴きたい

だからこころよ
せめてうたえ
あなたの複雑
あなたの空虚
だからこころよ
あなたは歌え
命尽きるまで
歌え命尽きるまで
せめてこころよ
歌え
歌え
こころよ

* 福島東、郡山、郡山東、喜多方の県内四高校の合唱部200人が
  声を合わせて歌っています。

Tagged: ,   |  コメントを書く ページトップへ

巻上公一さんとトゥバ&アルタイの喉歌

ボロット・バイルシェフ、タンダライ追加公演決定!!!
「音楽の交差するところ~アルタイの癒しの声」
2013年9月11日(水)
会場: 渋谷 公園通りクラシックス
渋谷区宇田川町19-5 東京山手協会B1F
出演:АЯ(アヤ)
   ボロット・バイルシェフ(カイ、トプシュール、ホムス)
   巻上公一(ボイス、テルミン、口ショック)
   佐藤正治(パーカッション、ヴォイス)
ゲスト:タンダライ(カイ、トップシュール、ホムス)
料金:予約4000円、当日4500円、学生2500円
時間:開場19:00、開演19:30
ご予約は
mail:book.k-clscs@ezweb.ne.jp
TEL : 080-6887-5957

ホーメイワークショップ!!
『新世界・ホーメイワークショップ&ミニライブ』
日時:9月16日(月・祝)
会場:六本木・新世界
開場14:30 開演15:00
予約3800円、当日4300円
ご予約・問合せ : 新世界 Tel:03-5772-6767 Fax:03-5772-6797 info@shinsekai9.jp
港区西麻布1-8-4 三保谷硝子B1

『トゥバのホーメイと出会う』
*横浜公演
会場:横浜みなとみらいホール 小ホール
日時:9月18日(水) 19:30開演(19:00開場)
チケット:全席自由席 一般3,000円、Miraist Club会員2,500円
横浜みなとみらいホールチケットセンター:TEL 045-682-2000

*NHK文化センターとのコラボ講座
レクチャー&ワークショップ&バックステージツアー
「ホーメイの魅力トゥバ共和国発祥の奇跡」
講師:巻上公一 
NHK文化センター横浜ランドマーク教室 
9月18日(水)15:00~16:30
受講料:3150円(会員2625円)、教材費(公演チケット代)2500円
お申し込み:tel.045-224-1110

詳細:http://www.makigami.com/
(左メニューバーのtopicsをクリックしてください)

Tagged: ,   |  コメントを書く ページトップへ

山内ケンジ監督「ミツコ感覚」DVDが出ました

この映画のDVDは石橋けいさんが出ているので見たいわけです。
清純派である私の基準からすると
映画館にはちょっと行きにくいわけです。
ことに知り合いが出ている映画というのは、
恥ずかしくて直視できなかったりしますし。

こういうときにDVDというのはありがたいですね。
直視できなくても、斜めからでも横からでも見られますし
見逃したところは巻き戻せますし
あわよくばメイキングとかもついているかもしれないし。

そんなわけで、やっと出たDVD、私はこれを買いますよ。
皆さんもぜひどうぞ。

そうそう、監督の山内ケンジさんは、
おもろいCMをたくさんつくっておいでのディレクターで
ソフトバンク白土家はその代表だと思うのですが
私はコンコルド(パチンコ)が好きなので
敢えてこちらでコンコルドのCMをひとつ紹介しておきます。

ありゃ〜、「ミツコ感覚」の出演者が踊ってますね。
踊っている石橋けいさん、ふかふかとおいしそうですね。
おいしそうって、変な表現ですが、でもなんかうまそうですね。

山内さんの演劇に関しては、城山羊の会のHPをどうぞ。
http://shiroyaginokai.com/

Tagged: ,   |  コメントを書く ページトップへ

遠藤守哉と地曵豪(2013年8月の収録記-2)

地曵豪くんはいつも何か食べてます。
収録のときはウインナクロワッサンを用意するのですが
この日は他に三井明子さんからいただいた山形のラスクがあり
ずいぶん喜んで食べていました。
180センチを超える身長ですし、まだ三十台ですし…
ん〜〜〜、しかしこんな怖い顔で食べなくても…

この日の地曵くんは本編が1本
http://www.01-radio.com/tcs/archives/25075
東北が1本
http://www.01-radio.com/tcs/archives/25101

本編は磯島拓矢さんの原稿で、
私はこれで「喃語」という言葉をはじめて知りました。
考察のしかたが磯島さんらしい原稿でした。

そして、遠藤守哉です。
私はどうしてもモリヤと呼び捨てにしなければ
モリヤのことではないような気がしてしまうので
ここでも呼び捨てにさせていただきますが、
今回は、まず「東北へ行こう」を2本読んでいただきました。
この人はたいへん技を持っている人で
何かが足りない原稿にスパイスを加えてくれます。
http://www.01-radio.com/tcs/archives/25107
http://www.01-radio.com/tcs/archives/25095

そして本編は中村直史くんの原稿でした。
http://www.01-radio.com/tcs/archives/25174
この原稿は人生であり哲学でもありました(なかやま)

Tagged: ,   |  コメントを書く ページトップへ

武田義史のカンヌの誘惑-①

第1話「カンヌは若いうちに行け」

カンヌラインオンズ2013が閉会してから、1カ月半。
カンヌライオンズ公式サイトのWinners & Shortlistsページも
先日閉ざさされましたが、
広告関係各社での社内報告会や関係者による
公開のカンヌセミナーが各地で開催され、
未だ”カンヌ熱”覚めやらぬ空気が漂っています。

はじめまして。武田義史と申します。
簡単に自己紹介しますと、約18年間、広告制作会社で
プロモーション領域を起点とした
コミュニケーションプランニング&プロデュースに携わり、
今年7月に広告会社に転職。
現在はインタラクティブ領域を中心に、
これからの広告コミュニケーションのあり方を模索、
実践する日々を過ごしています。

このコラムの主旨は、一度もカンヌに現地参加したことがないかた、
特に20代の若い人達に向けた“誘い”です。
というのも、私が初めてカンヌに参加したのは
2010年、38歳のとき。
初めてのカンヌに感激した一方で、
もっと早くこの世界を知っていたら人生変わっていた、と
後悔の念に駆られたことを覚えています。
英語が得意でなくても、素晴らしいエントリーは言葉だけでなく、
社会背景、文化も越えて、心を動かすものです。
それらは一見すると「日本の社会では無理」
「クライアントに採用されない」と思えるものも多数ありますが、
その根底にある“”人の心を動かし、行動を引き起こす”アイデアは、
生活者が情報にセレクティブになった日本で
コミュニケーションを用いて課題解決を行おうとしている私たちに
普遍的なヒントを与えてくれます。

これらの普遍的なアイデアの引き出しを
若い時から多くストックしていたら、
もっと質の高いアウトプットを企画プロデュースできたのでは?
ビッグアイデアが思い浮かんだのでは?と
思うことがしばしば…

また、時差ボケが解消しない中、
朝9時からキャンペーン系部門の展示や
映像系部門のスクリーニングを観賞、
セミナーやアワードセレモニーに参加、
その後夜中まで仲間と飲みながら語らうことが1週間続くとなると、
好きなこととは言え、歳をとるとフィジカル面で辛くなってくるのが
正直なところです。
気力と体力に満ち溢れ、これから自分のワークスタイルを
確立しようしているヤング層のみなさんであれば、
カンヌが与えるくれるものを100%吸収できるのでは
ないでしょうか。
これから数回に分けて、カンヌの魅力や参加方法や
現地で役立つ情報について紹介していきますが、
私の2回の経験のみでは当然狭い…ですよね。

そこで、カンヌ現地や日本で出会い、
現在も交流が続く“カンヌ仲間”から得た情報も交えて
“カンヌを愛する者たちの集合知”をもって、
みなさんをカンヌに誘いたいと思います!

Tagged: ,   |  コメントを書く ページトップへ