茂木彩海 14年8月10日放送
idarknight
8.香りのはなし 未来の香り
香りは、過去の記憶だけを呼び覚ますわけではない。
そんな気づきを、作家、重松清は
短編「コーヒーもう一杯」の中でこう表現した。
彼女と飲むコーヒーの香りをむしょうに懐かしく感じている彼に、
彼女は語る。
あなたはいま、
未来の懐かしさを予感してるの。
だから、
なにも思いだせないのに懐かしいの。
未来で出会う記憶が、よりよいものになるように。
いまはただ、素敵な香りと出会いたい。