古居利康 14年8月23日放送
vividBreeze
力石徹・夢の重さ 3R
ボクシングは、体重を極めて厳密に
管理するスポーツだ。
47.62kgから90.719kgまで、
2kgから3kg刻みで、17の階級がある。
頭や腹を殴るこのスポーツは、
つねに死と隣り合わせだ。
ボクシングの体重管理は、命の管理でもある。
17の階級のうち、6階級を制覇した
マニー・パッキャオという選手がいる。
フライ級でデビューして、スーパーバンタム、
フェザー、ライト、ウェルター、スーパーウェルター
と階級を上げて、6つのベルトを奪取。
パッキャオは、体重50kgから70kg近くまで
増やしていって、どの階級でも自分より大きな相手を
痛快に倒した。漫画の主人公みたいなボクサーだが、
現在、WBO世界ウェルター級の現役チャンプだ。
力石徹はその逆で、60kg台から50kg台へ
体重を減らしていった。
筋力を落とさず、脂肪だけ落とす
ボクサーの減量は、500gでさえ地獄の苦しみ。
なぜそうまでして戦わなければならないのか。
力石徹にとって、矢吹丈とは何なのか。