佐藤延夫 16年7月2日放送
RV1864
追悼モハメド・アリ
モハメド・アリは、ボクシングを始めた12歳のときから
美しく闘いたいと思っていた。
相手のパンチを貰わずに勝つ方法を考え、
誰よりも速いフットワークを手に入れた。
醜いガードで顔を覆いたくないから、
両方の腕はダラリと下げたまま。
世界で最も華麗なボクサーは、
こんな言葉を残した。
「チャンピオンは、ジムで作られるものじゃない。
彼らの奥深くにある〝何か〟で作られるんだ。
たとえば、願望、夢、ビジョン。」
モハメド・アリをつくったもの。
それは、白人に屈してきた黒人たちの歴史かもしれない。