大友美有紀 16年7月3日放送
「宇宙飛行士という仕事」きぼう
国際宇宙ステーションにある日本実験棟「きぼう」。
2008年、星出宇宙飛行士が据え付けミッションを行った。
終了後、星出は自ら調達してきた「きぼう」と書かれた
のれんを入り口に掛けて、「日本の家が完成した」と宣言した。
すると、滞在していたすべての宇宙飛行士が集まり、
実験室内が酸欠になるのでは、と心配になるほど喜びを爆発させた。
「きぼう」は船内で供給される限られた資源を用いて、
船外と船内の環境で実験ができる構成である。
「きぼう」はすべて揃った、
All in Oneの優等生だ。
海外のパートナーからも好評である。
7月7日に出発する大西宇宙飛行士も「きぼう」で
数々のミッションを行う予定だ。
JAXA宇宙飛行士は、搭乗期間中は「低軌道長期出張」である。
国際宇宙ステーションまでの移動は、ソユーズ搭乗で賄われ、
三度の食事は宇宙食。宿泊施設は個室クルークォーター。
出張費は出ない。
宇宙は、もはや夢の、憧れの場ではなく、
「きぼう」のある職場となった。