小林慎一 16年7月17日放送
神とサイコロ篇
人類にとって、
確率とは、ギャンブラーの直感と経験のことだった。
17世紀に入り、
パスカルとフェルマーの共同作業によって
確率は厳密な数学規則に従うものになった。
しかし、それ以来、数学的に正しい数字と、
私たちが直感的に正しいと思える数字が違っていることが
少なからずある。
サッカー場に選手と審判が23人いるとする。
この23人のうち、誰か2人の誕生日が
同じになる確率はどれくらいだろうか。
10%だろうか。3%だろうか。
答えは、50%を超える。
誕生日が同じ人が一組生まれる確率は、
一組も生まれない確率よりも高いのだ。
その理由は、23人という数字よりも、
ペアをつくる組み合わせが重要だからだ。
ペアの組み合わせは、253通りになる。
このような確率の錯覚を利用したギャンブル生まれている。
あなたも、くれぐれもお気をつけを。