小林慎一 16年7月17日放送
USFWS Headquarters
自然とパイ篇
円周率パイは、円の幾何学に由来する数字だ。
円周の直径に対する比率が3より少し大きいということは
古代インドやバビロニアでも知られていた。
3.14159・・・・
現在では13兆桁以上まで計算されている割り切れない数は、
科学研究の様々な局面で顔を出す。
ケンブリッジ大学教授のハンス・ヘンリック・ステルムは
いろいろな川の長さと、水源から河口までの直線距離の比を求めてみた。
その数字は、ほとんど、円周率と等しかった。
川は常に曲がろうとする。
川はカーブの外側の流れが速いため侵食が進み
川のカーブはさらに急になる。
このようにして川はどんどん曲がっていく。
しかし、川は曲がるほどにバイパスができやすくなり
バイパスができると川はまっすぐになり
取り残された部分は三日月湖になる。
カオスと秩序のせめぎ合いの数字が
3.14からつづく無理数なのだ。