とみたや
土の話 光嶋祐介
乾いては塗り、乾いては塗り、
時間をかけて土を重ねる左官職人の手仕事。
完成までに時間がかかる土壁は、
建築のスピード化の中で
急速にその数を減らしている。
そんな中、
建築家の光嶋祐介さんは、
土壁の魅力をこう語る。
部屋の空気を呼吸しながら、完成してもなお乾燥して
新しい表情を見せてくれるのです。人間が歳を重ねると、
しわが増えることで熟成された顔になっていくように、
土壁もまた時間に耐えて味わいを増す立派な素材です。
よいものには時間がかかる。
シンプルで大切なことを、土の壁は教えてくれる。