ふくしまに ふくしまに ふくしまに
置いてきたんだ 僕は 本当の自分を
ふくしまで ふくしまで ふくしまで
愛したいんだ 僕は 本当の君を
明日から 何かがはじまるよ ステキな事だよ
明日から 何かがはじまるよ 君のことだよ
I love you baby ふくしま I need you baby ふくしま
I want you baby 僕らは ふくしまが好き
I love you baby ふくしま I need you baby ふくしま
I want you baby 僕らは ふくしまが好き
いま読み上げたのは、
猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」の前半の歌詞だ。
福島出身の4人が、故郷を思い、歌う、応援歌。
収益の全額を福島県に寄付するそのしくみもさることながら、
地方出身者のひとりとして、冒頭の歌詞、
「置いてきたんだ 僕は 本当の自分を
」の部分に、
まず心のどこかをさわられる感覚がある。
ぼくにも間違いなく、故郷に残しているものがある。
まず、両親。そして、いまより確実にダメで無力だった頃の自分。
だからだろうか。
帰省するといまだに、妙な居心地の悪さを感じてしまうことがある。
置いてきたはずの自分と向きあうからなのか。
それが本当の自分かどうかはよくわからないけれど。
あの日以来、いいことを言おうとする広告や、
必要以上に人を励まそうとする広告が増えた気がする。
それだけのことがおきたのだ。
当然のことだ。
そう思う一方で、誰かを広告で励まそうという気持ちが、
送り手側の自己満足や一方的な押し付けで終わってしまう
可能性すらあることに、やはり自覚的でありたい、と思う。
「I love you & I need you ふくしま」
この歌には「ふくしま」という言葉が36回も出てくる。
人が、誰かに言われていちばんうれしい言葉。
それはきっと、自分の名前だ。
誰かに、愛とか好意を伝える最も強くてまっすぐなコミュニケーションは、
その人の名前を呼ぶことからはじまるし、
ひょっとすると、本当はそれだけでじゅうぶんなのかもしれない。
「I love you & I need you ふくしま」
この歌は、とてつもない決意と覚悟の歌だ。
「ふくしまが好き」と歌うその「好き」という言葉に、
ぼくは、その全存在をまるごと一生引き受けていくんだという
強烈で壮絶でひたすらに重い、決意と覚悟を感じる。
そして考える。
自分にとっての「love you & I need you」を。
猪苗代湖ズの「I love you & I need you ふくしま」
まだ聞いたことない人がいたら、
YouTubeにアクセスして聴いてみてください。
博報堂時代の同期、前田康二くんがつくったPVもとてもいいです。
そして、曲がいいな、とか、いい試みだな、と思ったら、
ぜひダウンロードするか、CDを買ってください。お願いします。