五島のはなし②
厚焼玉子さんに「もちろん毎日書くのよね」とプレッシャーをかけられた。
が、そんなにネタ満載の島ではないのが、五島という島の悩みである。
とかく中途半端なのである。
沖縄のような暖かさはない。屋久島のような大自然って感じでもない。
リゾートでもない。とっても遠くはないが、気軽に行ける近さでもない。
そりゃ、みなさん別の島に行くでしょう、と思ってしまう。
一時期、自分の性格の中途半端さ(熱しやすく冷めやすい、コツコツがんばれない)は、
島人のDNAに息づくものではないかと考えた。
根拠もある。
かつて、五島は遣唐使が大陸に渡る際の最後の寄港地であった。
逆に大陸からきた船にとっては、最初の日本領土である。
都で「唐に行きたい人っ!」という問いかけに「行きます行きます!」と
まっさきに手を挙げながら、五島に着いたとき「あ、おれもう、ここが唐ってことでいいや」
と降りてしまった人々。そして大陸から日本を目指し、五島についた瞬間
「ここが日本じゃん、もう長旅はいいや」と降りてしまった人々の、
その子孫が私(五島の人々)なのではないか。
ちなみに、空海も唐に渡る前五島に立ち寄り、
ゆかりのお寺とか、石碑が立ってます。
石碑には空海の言葉が刻まれていた気がしますが、覚えてません(中途半端)。
・・・でも、いいとこなんです、五島。
日の島も五島の中では忘れられようとしている島の一つである。
かつてはブリの好漁場として栄えたところであったし、
他国から来る船も多かった。
漁業を主としているために畑はほとんどつくらず、
木がよく茂っているのがこの島の特色であった。
日ノ島の歴史は古い。
重層的な曲(まがり)の古墓群がそれを物語っているのかもしれない。
日ノ島浦の小高い丘の上に建つ源寿院もまた古い歴史をもつ。
その寺には、五島列島の中で、もっとも古いと思われる
十一面観音の立像が祀られている。
33年に一度ご開帳がある秘佛である。
唐の船が流れついて、唐船洲に寄っていたのを
漁師がひき上げて祀ったといわれている。
〜宮本常一(民俗学者の巨人)の「私の日本地図―五島列島―」より〜
ほほー。
この本は読んだことないなあ。
日の島にも行ったことないです。
知らないことがいっぱいあります。