ショパン『帰る心臓』
ショパンは、パリで、死んだ。
彼の希望にそって、
心臓だけは
祖国ポーランドに戻った。
帰ることが
かなわなかった故郷へ。
せめてハートだけ、心臓だけは
帰りたかったのか。
Bon anniversaire!
あす3月1日は、
ショパン200回目の誕生日。
ショパン『祖国の音楽』
ポロネーズ ト短調。
この曲をショパンが作曲したのは、
なんと7歳の時だった。
ポロネーズとは、
祖国ポーランドに伝わる
民族舞曲。
ハタチで祖国を離れた後も
生涯にわたって
ポロネーズを作曲したショパン。
神経質といわれた男が
無条件に愛したポーランド。
祖国とは、親なのかもしれない。
ショパン『天才の初恋』
ワルシャワ音楽院で
10代のショパンは、
音楽の天才と絶賛された。
けれど、
どんな天才にも初恋はせつない。
僕は不幸なことに、
僕の理想を発見したようだ。
発見されたのは、
同じ音楽院で声楽を学ぶ
コンスタンチア・グワトコフスカ。
彼女がショパンに
振り向くことはなかった。
なぜなら、ショパンは
想いを告白するどころか、話しかけることさえ
できなかったのだ。
強烈なナイーヴさが生んだ曲。
♪ピアノ協奏曲 へ短調 第2楽章
片想いは、傑作の素。
ショパン『不幸な幸福』
25歳のショパンは、
16歳の貴族の娘マリアに
心を奪われた。
彼はプロポーズし、
彼女は受け入れたが。
この婚約を、
両親、胸の病、身分の差が
じゃまをした。
不幸が名作を生むのなら。
芸術家にとって、
不幸は不幸なのだろうか。
幸福は幸福なのだろうか。
ショパン『奔放と純情と』
なんて
感じの悪い女なんだろう。
そう思ったら、もう恋の兆候。
奔放な、小説家ジョルジュ・サンド。
純情な、作曲家ショパン。
正反対のN極とS極が
強烈な磁力で引かれ合うように。
二人は強く結びついた。
関係が破局するまで
8年間も続くなど、だれが予想しただろう。
その8年間に、
音楽史に残る傑作が次々と生まれた。
ピアノ音楽史上の傑作とされる、
ピアノソナタ第3番もそう。
♪ピアノソナタ第3番
こんな曲を男に書かせるなんて、
なんて
いい女なんだろう。
ショパン『最期の美女』
ショパンの最期を
看取った
絶世の美女がいる。
ポーランド貴族出身の
ポトツカ夫人。
ショパンとは、
古くから交友があり、
小犬のワルツを贈られてもいた。
しかし、客観的事実が
ほとんどわかっていないため、
二人が恋人だったかも、謎。
永遠の、二人だけの秘めた恋、
なのかもしれない。
ショパン『登竜門』
5年に1度の
ショパン国際ピアノコンクールが
今年開催される。
どんな天才が世界中から
あつまるだろうか。
日本人初の優勝者は出るだろうか。
Bon anniversaire!
今年3月1日は、
ショパン200回目の誕生日。