熊埜御堂由香 10年10月17日放送
本のはなし スヌーピーの素顔
世界中で大人気のキャラクター、スヌーピー。
もともとはアメリカの人気漫画家
チャールズ・M・シュルツが
新聞に連載していた「ピーナッツ」という漫画の登場人物だ。
漫画の中で描かれるスヌーピーは
犬小屋の屋根の上で空想にふけり、多くの名言を残している。
例えば、こんな人生訓。
羊として12年生きるより、
ライオンとして1日生きるほうがましさ。
犬だって哲学するときがある。
本のはなし 魔女の宅急便
ジブリ映画で知られる「魔女の宅急便」。
原作は角野栄子(かどのえいこ)が書いた児童文学だ。
1985年に1巻が発売。
主人公の魔女のキキは13歳で修行にでかける。
人々に世の中には不思議なことがたくさんあるのだと、
自分の魔法で教えるという役目をせおって。
角野は、キキに「ほうきで飛ぶ」という魔法をひとつだけ授けた。
キキは、ひとを驚かせたり、怖がらせたりする魔法ではなく
ほうき1本で世界の不思議を街のみんなと共有したのだ。
その後も、キキたちの物語は紡がれ続け、昨年6巻でついに完結した。
キキは、34歳。初恋のとんぼさんと結婚して
2人の子どもがいる。
少女のころに降り立った街で、
ずっとずっと暮らしてきた。
角野は言った、
魔法はたったひとつでいい。そしてそれは、
魔女でなくたってきっと誰もが必ず
ひとつは持っているものなのだと思って
書き続けてきました。
そう、魔女のキキの物語は、
わたしたちの物語でもある。
本のはなし 装丁家・鈴木成一
装丁家・鈴木成一(すずきせいいち)。
約8000冊を手掛けた彼の方法論は明確だ。
原稿を読み込み、個性をかたちにすること。
装丁は、本の第一印象。
見かけに惚れてはじまる恋があってもいい。
気になる表紙の1冊を手にとってみよう。