三國菜恵 11年01月09日放送


二十歳のあなたへ/茨木のり子

「わたしがいちばんきれいだったとき」で知られる、
詩人・茨木(いばらぎ)のり子。

彼女はこんなふうに二十歳を実感したという。

鏡見たら、目が真っ黒に光っててねえ。
今が一番きれいなときかもしれないっていうふうに思ったのね。

毎日見てる自分が、
ある日ちょっと違って見えたなら
大人になれてるサインなのかもしれません。


二十歳のあなたへ/金原ひとみ

がんばりすぎるとカッコ悪い。
適当なくらいがちょうどいい。

作家・金原(かねはら)ひとみは
そんな価値観で育った若い世代のひとり。

「蛇にピアス」で芥川賞を獲った二十歳のとき、
彼女はこんな受賞のことばを残した。

がんばって生きてる人って何か見てて笑っちゃうし、
何でも流せる人っていいなあ、と思う。
私はそんな適当な人間だから、小説にだけは誠実になろうと思う。

適当でいいや。
そう思えなかった、ただひとつのものが
彼女の人生を支えるものになった。

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