石橋涼子 11年7月30日放送



子どもの時間 いわさきちひろ

世界中の子どものために
絵を描き続けた画家、いわさきちひろ。

ちひろの描く子どもたちは、
あどけなく、のびのびと動き、好奇心いっぱいで、
その指先にまで画家の愛情がたっぷりつまっている。

しかし彼女の絵には、
現実の子どもはこんなにかわいいばかりではない
という批判が常に付きまとった。

彼女は晩年、こう答えたという。

 無償の愛で子どもをかわいがる、
 そんな聖母みたいなものじゃなくて、
 私のは、もっと、体質的なものなんですよね。

ちひろは、泥まみれでも、ケンカをしても、
やっぱり子どもがかわいいと思う。
そういう体質なのだ、と。

そう言われたら、もうどんな批判もかなわない。

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