のびたとジャイアン
のびたの天敵、ジャイアン。
彼の傍若無人ぶりをあらわす
有名なセリフがある。
俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの。
しかしこのセリフ。
生まれた背景を聞くと、聞こえ方が一変する。
入学式の直前、
のびたがなくしたランドセルを
ジャイアンは一緒になって探してくれた。
俺のものは俺のもの、お前のものも俺のもの。
だから俺も探しに行くんだ。
乱暴者、だけど、情に厚い。
そんなガキ大将がいまはなつかしい。
タモリさんと鶴瓶さん
タモリさんは怒らない、というのは、芸人仲間では有名な話。
たとえば鶴瓶さんはこんな話をしていた。
タモリさんの別荘で植木がすべて切られる、という事件が起こる。
鶴瓶さんに促され、
別荘の管理人に電話で確かめるタモリさん。
もしもし、玄関の木、切っちゃったの?・・・わかった。ガチャン。
どうやらこういうことらしい。
生い茂る枝葉を剪定するという意味で、
「木を切っといて」とタモリさんは言ったのだけれど、
言葉どおりに受け取った管理人さんと植木屋さんは
木を根本からバッサリ伐ってしまったのだ。
何事もなかったような顔のタモリさんに半ば呆れながらも、
鶴瓶さんは突っ込んだ。
それじゃ、植木屋じゃなくて木こりやがな。
パパカラスと子カラス
かこさとしさんが描いた絵本
「カラスのパンやさん」。
パン屋に生まれたカラスの子たちはいつも
焦げたパンや、半焼きのパン、
商品にできないパンを食べている。
友達に
「いつもかわったパンがおやつだね」
とからかわれたって
自信満々でこう言い返す。
そうさ、これは せかいじゅうで
おとうさんしか
やけない、
めずらしい おやつパンなんだぞ。
どんなに小さくたって、
子どもはパパの、最強の味方。
ミッフィーとキティ
昨年のこと。
ミッフィーの生みの親である
ディック・ブルーナの会社が
キティの生みの親である
サンリオを訴えるという事件が起こった。
キティの友達として描かれた
うさぎのキャラクター、キャシーが
ミッフィーに似すぎているというのが理由だった。
どちらもシンプルな線で描かれたうさぎのキャラクター。
確かに似ている気もするし、
どう描いても似てしまうような気もする。
そして事件は思いもよらぬ結末を迎える。
きっかけは3月11日、東日本大震災。
両社は訴訟を取り下げ、
訴訟に使われるはずだった費用をすべて被災地におくった。
救いたい人がいる。
けんかしてる場合じゃない。
ミッフィーもキティも、そう思ったんだろう。