中村直史 11年11月20日放送
言葉のはじまり/鈴木昭
「激辛」という言葉はあるお店から生まれた。
そう聞くと、カレー屋かラーメン屋を想像する。
けれど激辛の発祥はせんべい屋だった。
東京の老舗、神田淡平(かんだあわへい)。
店主、鈴木昭(すずき あきら)がつくりだした新しいせんべいは
まるで唐辛子の塊のようだった。その名も「激辛」。
ネーミングのインパクトもあり、いつしか激辛せんべいは大ヒット。
その後の激辛カレーや激辛ラーメンへとつながり、
1986年には流行語大賞銀賞にも選ばれた。
激辛せんべいの燃えるような味とネーミングが、
まさに、ブームに火をつけたのである。