大友美有紀 12年10月20日放送
小川三夫「不器用な言葉」4
宮大工・小川三夫は、仏壇造りの修行を経て、
法隆寺棟梁・西岡の内弟子になり、一人前の宮大工に成長する。
そして独立。鵤工舎(いかるがこうしゃ)を設立。
弟子を育成しながら社寺建築を続ける。
十年という年月を修行の目安にしているという。
修行中は、食事も一緒、仕事も一緒、
寝るのも刃物研ぎも、みんな一緒だ。
一緒に暮らして、一緒に飯を食ってるから、
言葉で言わんでもあいつが何を考えているかがわかるんや。
おたがいを見て、こいつはこういうふうなやつだと、
気づいていかなければいけないんだ。
そうしていれば、今日あいつはちょっと調子悪いとか、
おたがいをいたわる気持ちもちょっとずつ出てくる。
子どもに個室をつくるから、みんなだめになってしまうと小川は言う。
日ごろなんでもない時にふれあっていること、それが一番の
いい教育だと。